スクリプちん https://dtpscriptin.com InDesignを楽ちんに Sun, 01 Dec 2024 08:48:10 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.8.5 https://dtpscriptin.com/wp-content/uploads/2023/12/cropped-4d4f5eabdcaafb72efe7661980c45a22-32x32.jpg スクリプちん https://dtpscriptin.com 32 32 【AdobeCC最安】ヒューマンアカデミー(旧名称[たのまな])で買うメリット・デメリット https://dtpscriptin.com/adobecc-human-academy/ https://dtpscriptin.com/adobecc-human-academy/#respond Fri, 03 May 2024 06:08:56 +0000 https://dtpscriptin.com/?p=15772

ヒューマンアカデミー(旧名称[たのまな])の「Adobeベーシック講座プラスAdobe Creative Cloud(3カ月・6カ月・12カ月コース)」は、2024年12月1日に価格改定が行われました。 2024年12月 […]]]>

ヒューマンアカデミー 」には、Adobe Creative Cloudコンプリートを最安価格で購入できる「Adobeベーシック講座」があります。

Adobeベーシック講座 」は、「Adobeの基礎講座」と「Adobe CCコンプリート1年分」とのセットで39,980円

Adobe CCの定価は86,880円ですから、このセット販売を利用しないテはありません。

「AdobeCC+動画で39,980円」という講座は「ヒューマンアカデミー」以外に「デジタルハリウッド」と「アドバンスクール」にもありますが、それぞれで講座内容や特徴が違います。

ここでは、「ヒューマンアカデミー 」ならではのメリットを紹介します。

他の講座と比較した一覧表を作りました

ヒューマンアカデミー「Adobeベーシック講座」の概要

ヒューマンアカデミー 「Adobeベーシック講座 」の他校にはない大きな特徴は、「支払い方法の多さ」です。
また、「受講期間が3コースから選べる」という特徴もヒューマンアカデミーだけです。

  • Adobe Creative Cloud学生・教職員個人版 1年版付き(学生版の機能は通常版と同じ)
  • 価格:(すべて税込)
    ①39,980円(講座:3ヶ月)
    ②45,800円(講座:6ヶ月)
    ③76,800円(講座:12ヶ月)
  • 講座内容:Photoshop、Illustrator、Premiere Pro、After Effects、Adobe XD
  • 支払い方法:クレジットカード、銀行振込、NP後払い(コンビニ・銀行・郵便局・LINE Pay)、代金引換、オリコ教育ローン、Amazon Pay、au Pay
  • 申し込み条件:社会人可、法人不可
  • 領収書:発行可(名義は受講者のフルネームのみ、無料)
  • AdobeCCの商用利用:可(仕事でも使えますが、法人利用は不可)
  • AdobeCCの更新利用:可(いま持っているAdobeCCの更新もできます)

メリット・デメリット

39,980円のAdobe CC付き講座は他のスクール(デジハリアドバン)にもあります。
下記は、ヒューマンアカデミー デジハリアドバン共通の特徴です。

ヒューマンアカデミー「Adobeベーシック講座」と他校に共通のメリット
  • 講座+Adobe CC学生版1年分で39,980円
  • 2年目以降の更新でも39,980円
  • 何度でも購入できる
  • 講座は受講しなくてもペナルティなし
  • 返品・払い戻し・途中解約は不可
  • 法人は不可、個人事業主はOK・商用利用可

ここから先は、他校と比較してみたときの、ヒューマンアカデミーのメリット・デメリットを紹介します。

他講座との比較はこちら

「ヒューマンアカデミー」だけのメリット

  • 支払い方法が豊富(Amazon Pay、LINE Pay、au PayもOK)
  • 受講期間が「3ヶ月」「6ヶ月」「12ヶ月」から選べる

ヒューマンアカデミー の他校と違うメリットは「支払い方法の多さ」です。

クレジットカード以外にもLINE PayAmazon Payau Payオリコ教育ローンなどが選べます。

「クレジットカード持ってない!」「Amazonギフトカードで買いたい!」というのなら、ヒューマンアカデミー が便利です。

また「受講期間3コース」(3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月)というのも魅力のひとつ。

Adobeのアプリはどれも皆んな高機能なので、複数のソフトを覚えるにはある程度の期間が必要なのです。

デメリット

  • 申し込みからAdobeシリアルコード取得まで1〜3営業日程度かかる
  • 講座の種類が少ない

ヒューマンアカデミー メリットは、申し込みからAdobeシリアルコードを取得できるまで、ちょっと日数がかかること。

申し込み手続きの完了通知メールが来るのは、早くても翌日、土日祝日が入るともっとかかります。

もう一つのデメリットとしては、講座の種類が少ない点。

アドバン」だと11科目あるので、Adobeソフトを幅広く使ってみたいという人には、ヒューマンアカデミーは少し物足りないかもしれません。

学べるソフトは5種・20時間

ヒューマンアカデミー で学べるソフトは、写真(Photoshop)・イラスト(Illustrator)・動画(Premiere ProAfter Effects)・プロトタイプ作成(Adobe XD)の5種です。

「ヒューマンアカデミー」で学べるソフト
  • Photoshop:(画像加工・合成・レタッチ・YouTubeサムネイル作成など)
  • Illustrator:(イラスト・図形作成)
  • Premiere Pro:(動画編集・BGM挿入・ノイズ削除・YouTube動画作成など)
  • After Effects:(デジタル合成・モーショングラフィックスなど)
  • Adobe XD:(Webサイトやモバイルアプリのプロトタイプ作成)

どれも人気が高く、需要もあるソフトばかりなので、これらが使えるとかなりのアドバンテージになります。

講座内容は単に基本操作の説明だけでなく、「動画にBGMを入れる」「ロゴを作る」「名刺を作る」「YouTubeのサムネイルを作る」など具体的な活用方法を題材にしている実践的な内容なので楽しく学べますよ。

ヒューマンアカデミー「Adobeベーシック講座 」の申し込みサイトでは、実際のカリキュラムとサンプル動画も公開しています。

受講期間は3種類

ヒューマンアカデミー の「Adobeベーシック講座 」には、3コースがあります。

3コースの違いは、受講期間が「3ヶ月」「6ヶ月」「12ヶ月」の3コース。
受講期間のほかは、Adobe CCの有効期間(1年)も、講座内容も同じです。

受講期間中は、何度でも質問できるので、もし3ヶ月間の受講じゃ短くて不安というのなら、6ヶ月コース、12ヶ月コースを選びましょう。

AdobeCC利用までの手順

ヒューマンアカデミー の「Adobeベーシック講座 」に申し込むと、手続きに必要なメールが送られてきます。

支払い方法や領収書の有無によって、受け取るメールが違うので、それに従います。
特に難しいことはありません。

メールの受信

「ヒューマンアカデミー」から送られてくるメール
  1. 注文確認メール: 申込直後に自動送信
  2. ローン申込用URL付メール: オリコの教育ローンを利用の場合のみ送信
  3. 注文確定メール: ヒューマンアカデミーで、注文情報を確認・データ登録後に送信
  4. 入金確認メール: 銀行振込を利用の場合のみ送信
  5. 承認確認メール: オリコの教育ローンを利用の場合のみ送信
  6. Adobeシリアルコードのメール: 申込み確定後(入金後)1-3営業日後くらいに送信

支払いが確定すると、Adobeのシリアルキーが受け取れます。

AdobeCCのダウンロード方法とインストール方法も、ヒューマンアカデミー から送られてくるメールで、丁寧に教えてくれるので、それに従えばOKです。

以前の「ヒューマンアカデミー」では、申し込むとダウンロードカードが郵送されてきましたが、今はメールのやり取りだけになりました。

adobeCCヒューマンアカデミーキャンペーンに申し込むと送られてくる書類
2018、2019年当時にヒューマンアカデミーから送られてきたAdobeCCダウンロードカードや受講証明書など

領収書も無料

個人事業主の方は、きちんとした領収書が欲しい人もいますよね。

ヒューマンアカデミー では、領収書は無料で出してくれます。

宛名は「受講者のフルネームのみ」で、個人事業主の屋号などにはできないので注意!
種類は、次の3種類。

  • 電子領収書(ヒューマンアカデミー発行)
  • 手書き領収書(ヒューマンアカデミー発行)
  • カード会社などが発行する明細書等を領収書として利用

結論

「ヒューマンアカデミー」のAdobeベーシック講座が向いている人
  • Adobeを安く買いたい
  • Amazon Payやau Payで支払いたい
  • 受講期間は長い方がいい

ヒューマンアカデミー のAdobeベーシック講座 は、「クレジットカード以外のAmazon Payやau Payで支払いたい」&「長く受講したい」という人には、最適の講座です。

そしてもちろん、「Adobeを安く買いたい人」!

もし、支払い方法にはこだわらないというのなら、「処理最速のデジハリ」や、「科目数が最多でQuoカードプレゼントがされることもあるアドバン」も、考慮してみると良いですよ。

「すぐにAdobeCCを使いたい」「プロ講座や就転職も視野に入れたい」
「色々なアプリを学びたい」「Quoカードキャッシュバックが欲しい」
Amazon の AdobeCC【2024年11月24日 10:19am現在】
(ブラックフライデー初回限定キャンペーンは11/29まで)

Amazonの初回購入限定のセールは、【Adobe公式】アドビ > セール対象商品のページから購入できます。

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テキストフレーム連結で文字あふれ解消!連結解除・コピペ・削除・異種連結も解説 https://dtpscriptin.com/textframe-connection/ https://dtpscriptin.com/textframe-connection/#respond Fri, 08 Mar 2024 06:02:40 +0000 https://dtpscriptin.com/?p=14902

InDesignのテキストフレーム連結は「フレーム内の文字が前後のテキストフレーム間で自動的に流れて欲しい場合」に使用するのが最も一般的で基本的な使い方です。 「連結」はIllustratorにはないInDesignなら […]]]>

InDesignのテキストフレーム連結は「フレーム内の文字が前後のテキストフレーム間で自動的に流れて欲しい場合」に使用するのが最も一般的で基本的な使い方です。

「連結」はIllustratorにはないInDesignならではの機能です。

この記事では連結の基本操作を中心に、連結後に一部をコピーする場合の注意点や、削除したときの動きなどを動画解説します。

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連結の基本操作

【InDesign】テキストフレームの連結に使う「インポート」と「アウトポート」は、横組みテキストフレームなら「左上」と「右下」の四角マーク。

InDesignのテキストフレームを連結するというのは、「テキストフレームの出口(アウトポート)と、別のテキストフレームの入り口(インポート)をつなぐ」という作業です。

テキストフレームの「ポート」をクリックして、そのポートから連結したいテキストフレームをクリックしたら連結完了です。

複数のテキスト枠を選択して「一括連結」というような操作は、InDesignの基本機能にはありません。

テキストフレームが連結されているかどうかがわからない場合は、「連結線」の表示が on になっているかどうかを確認しましょう。

連結線の表示モードを確認するには、メニューから[テキスト連結を表示]を実行します。

【InDesign】テキストフレームが他のテキストフレームと連結されているかどうかは、メニューから「テキスト連結を表示」を選んで「連結線」表示する
連結線の表示がonになっている場合は「テキスト連結を隠す」と表示されています。
【InDesign】テキストフレームの連結線は、テキストフレームを選択すると、アウトポートとインポートの間に表示される。
「連結線」は、テキストフレームが選択状態のとき表示される

空のテキストフレームの連結

まず、何も入力されていないテキストフレーム同士を連結してみます。

テキストフレームを後ろ側に連結したい場合は「アウトポート」を使います。
テキストフレームの前側に連結したい場合は「インポート」を使います。

テキストフレームの連結手順
  1. 「アウトポート」または「インポート」をクリック
  2. 連結先のテキストフレームをクリック

文字が入っている場合の連結

テキストフレームにすでに文字が入っている場合、連結後のフレーム内の文字は先頭側のテキストフレームと繋がります。

テキストフレーム内の文字を、途中から次のテキストフレームへ強制的に移動させたい場合には、「改フレーム」を挿入します。

「改フレーム」をキーボードから入力するには、テンキーの「enter」を押します。

右手のShiftキー近くの「enter(Return)」の入力は単なる改行になりますが、テンキーから入力すると「改フレーム」になります。

【InDesign】連結されているテキストフレームの中のテキストを、強制的に次のテキストフレームに移動するときは「改フレーム」を挿入する。 「改フレーム」は下向きの矢印のような形状をしている。
【InDesign】テキストフレーム内のテキストを、強制的に次のテキストフレームへ移動させるには「改フレーム」を入力する。 「改フレーム」を入力するには、メニュー>[書式]>[分割文字を挿入]>[改フレーム]を選ぶと、カーソル位置に挿入できる。
メニューから「改フレーム」を挿入するには[書式]>[分割文字を挿入]>[改フレーム]

文字があふれている場合の連結

テキストフレームから文字があふれている場合、連結によってテキストフレーム内に文字が入り切れば、あふれは解消されます。

上の動画では、あふれ文字が連結後に2つのテキストフレーム内におさまって、あふれが解消された例です。

テキストフレームから文字があふれ(オーバーセット)ているかどうかは、アウトポートの形で判別します。

アウトポートが赤いのときは、文字あふれ(オーバーセット)の状態です。

あふれて見えない文字は、ストーリーエディター(「+Y」または「ctrl+Y」で表示)を使うと表示できます。

【InDesign】テキストフレーム内のテキストは、「ストーリーエディター」で表示することもできる。 ストーリーエディターでは、テキストフレームからあふれている文字も赤い縦線が付けられて全て表示される。 また、このエディタ上で文字編集も可能。
あふれている文字との境界に薄色の線がひかれ、赤い縦線つきで表示される

ストーリーエディタでは、文字の挿入・削除以外にも、書式設定やスタイル適用もできます。

後方から前への連結

ここまでの例では「アウトポート」から「次のテキストフレーム」へと連結しましたが、逆に「後ろのテキストフレームから前への連結」もできます。

その場合は、後続側のテキストフレームの「インポート」をクリックしてから、前に繋ぐテキストフレームをクリックします。

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親ページのテキストフレームに連結する

親ページに作成したテキストフレームへの連結は、親ページのテキストフレームの作り方によっては、そのままクリックするだけでは連結できない場合があります。

うまく連結できない場合は、連結操作の前に、親ページのテキストフレームをオーバーライドしてから連結操作をするとうまくいきます。

連結と新規フレームの同時作成

連結先のテキストフレームは、その場でドラッグしながら新規作成することもできます。

また、すでに連結しているテキストフレームの間に、新たなテキストフレームを挿入するのも簡単です。

ポートをクリックした後でドラッグすると、任意の位置・サイズのテキストフレームが連結された状態で挿入されます。

また、ドラッグではなくクリックして、クリック位置からページの後方へ向かって版面いっぱいのテキストフレームを作ることもできます。

連結テキストフレームのコピペ

連結されたテキストフレームをコピペする場合、先頭から終端までの全体をコピペしたいときは、先頭から終端まで全てのテキストフレームを選択してコピペする必要があります。

先頭のテキストフレームのみをコピーしても、連結すべてが繋がってペーストされることはありません。

連結したテキストフレームのうちの一部分だけ選択してコピペすると、そのフレームだけが切り取られるようにしてペーストされ、フレーム内のテキストも切り取られた状態になります。

なのでもし、テキストもストーリーの最後までペーストしたい場合は、連結を解除するか、後続しているテキストフレームを削除して、テキストがあふれた状態にしてコピペします。

コピー元の連結テキストフレームの文字あふれの状態によるペースト結果の違い
  • アウトポートが「」のとき➡ ストーリー全体がペースト
  • アウトポートが「▶」のとき➡ コピー元のフレーム内に入っていた文字のみがペースト

連結途中のテキストフレームの削除

連結したテキストフレームの中から、途中のテキストフレームを削除しても、その前後の連結は解除されません。

連結途中の1部分だけが抜けた状態になるだけで、前後のテキストフレームの連結状態は維持されます。

「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」の連結

テキストフレームには、「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」の2種類があります。

異なる種類のテキストフレームを連結する場合は、先にクリックしたフレームの種類が、次にクリックして連結したフレームに適用されます。

これは「アウトポートから連結した場合」も「インポートから連結した場合」でも同様で、先にクリックしたフレームの種類に変換されます。

プレーンテキストフレームとフレームグリッドを、混在して連結することはできません。

連結の解除(切断)

連結を解除する際も、「アウトポート」または「インポート」を使います。

まず、切断したい連結線のアウトポートまたはインポートをクリックします。

次に、切断元または切断先のどちらかのフレームをクリックすると連結が解除されます。
最初にクリックしたポートを連続して2回クリックしても解除できます。

連結解除後は、フレーム内の文字は先頭側のテキストフレームに入るので、ストーリーは分割されません。
文字が入り切らなければ、文字あふれ(オーバーセット)状態になります。

また、複数のフレームが連結されているうちの途中の1箇所を切断しても、その他の連結は保持されたままです。
後続の連結が解除されることはありません。

1回目のクリックのあと、連結解除を中止したい時は「ESC」キーまたは、「⌘+Z」(Windowsは「Alt+Z」)を押します。

連結解除と無関係の場所をクリックしてしまうと、クリック箇所に新たなテキストフレームが挿入されてしまいます。

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「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」の違い https://dtpscriptin.com/textframe/ https://dtpscriptin.com/textframe/#respond Wed, 31 Jan 2024 12:55:51 +0000 https://dtpscriptin.com/?p=14366

InDesignの文字配置に必要な「テキスト枠」には、「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」の2種類があります。 「プレーンテキストフレーム」は欧文(もしくは和欧混植)には向いていますが、日本語を綺麗に配置す […]]]>

InDesignの文字配置に必要な「テキスト枠」には、「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」の2種類があります。

「プレーンテキストフレーム」は欧文(もしくは和欧混植)には向いていますが、日本語を綺麗に配置するには「フレームグリッド」が向いています。

なのに「フレームグリッドは思い通りにならない!」と言って使わない人が多いのです。
そんなの絶対もったいない!ってか、それダメです!

「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」の違い・特徴を理解して使い分けられるようになれば、時短やミス防止に役立ちます。そして、綺麗な日本語組版ができるようになります。決して難しくないんです。

プレーンテキストフレームは、単に「テキストフレーム」と呼ばれる(書かれる)ことが多いです。

一方のフレームグリッドは、たま〜に「グリッドフレーム」と呼ぶ人もいます。

この記事では混乱を避けるために、全て「プレーンテキストフレーム」及び「フレームグリッド」で統一しました。

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「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」の違い

見た目が違う

【InDesign】のテキスト枠の種類
「プレーンテキストフレーム」:枠のみが表示
「フレームグリッド」:原稿用紙のようなマス目表示

「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」の一番目立つ違いは、まず「見た目」です。

プレーンテキストフレームはフレームの外枠のみが表示されますが、フレームグリッドでは原稿用紙のようなグリッドが表示されます。

フレームグリッドの初期設定では、全角1文字分のマス目が並び、10文字ごとに塗り潰しになります。

さらに、フレームグリッドの右下には「1行の文字数(W)×行数(L)=総文字数」が表示され、全角で何文字入力できるのかがわかるようになっています。

【InDesign】フレームグリッドに表示される文字数の表記

フレームの表示色(ここでは「ライトブルー」)は、配置されているレイヤーの色です。これはプレーンテキストフレームでもフレームグリッドでも同様です。

この見た目の違いがわかるのは、「スクリーンモード」が「標準モード」になっている場合のみです。

「標準モード」以外では、InDesignの作業用の線は表示されません。

【InDesign】ツールバーが2列表示のとき、表示モードの「標準モード」ボタンは独立して1つのボタンとして表示されている
フレームの表示色は、デフォルトでは「レイヤーの色」
【InDesign】ツールバーが1列表示のときの表示モード切り替えのツールアイコンは一覧表示の中から選ぶ
ツールバーの表示が1列か2列かで「標準モード」のボタン位置が変わる

作成ツールが違う

「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」を作成するには、使用するツールアイコン(メニュー項目)が違います。

【InDesign】プレーンテキストフレームを作るツール
文字ツールをドラッグ&ドロップしてプレーンテキストフレームを作成
【InDesign】フレームグリッドを作るツール
グリッドツールをドラッグ&ドロップしてフレームグリッドを作成

「プレーンテキストフレーム」なら「文字ツール」、「フレームグリッド」なら「横組みグリッドツール」または「縦組みグリッドツール」を選び、ドキュメント上をドラッグ&ドロップすると枠が作成できます。

このときに作成される枠は、プレーンテキストフレームでは自由に大きさを決められますが、フレームグリッドの場合は整数の「全角文字数 × 行数」のグリッド(デフォルトでは「13Q」「行間9.75 H」)にピッタリ合う大きさに制限されます。

フレームグリッドでは、「全角10.5文字分」や「6.2行分」などの端数や、枠の大きさを直接「ミリ指定」するなどといったことはできません。

機能・動作が違う

「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」の違いは「見た目」や「作成ツール」だけではありません。

それぞれで持っている機能が違います。

機能・動作の違い
プレーンテキストフレームは…

文字入力できる単なる「入れ物」。
枠自体に文字数・行数などの書式は持たない。

フレームグリッドは…

プレーンテキストフレームに書式属性を持たせた「グリッド枠」。
枠自体がフォントや文字サイズ、行間などの属性を持つ。

プレーンテキストフレームは、文字数や行数などのグリッド書式属性は持ちません。単なる「文字入力できる枠」です。

なので、プレーンテキストフレームの体裁の調整は、文字パネル・段落パネルなどで行うことになります。

一方のフレームグリッドは、フレームグリッド自身がフォントや文字サイズ、字間・行間などの属性を持ち、その書式がフレーム内の文字に適用されます。

なので、フレームグリッドでは、文字入力していくだけで書式が整います。

書式設定ダイアログが違う

「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」のそれぞれで使う設定ダイアログを見てみましょう。

【InDesign】プレーンテキストフレーム

上図は、プレーンテキストフレームで使う「テキストフレーム設定」ダイアログです。
「枠そのもの」の書式項目が並んでいます。文字に関する項目はありません。

一方、フレームグリッドで使う「フレームグリッド設定」ダイアログでは、フォント・文字サイズ・行間・グリッド揃えなどの、文字・段落に関する設定項目が並んでいます。

【InDesign】フレームグリッド
書式属性の項目がある

ここで勘違いしないよう、押さえておきたい大切なポイントがあります。

2つのテキスト枠の設定に使うダイアログの種類
  • プレーンテキストフレーム「テキストフレーム設定」
  • フレームグリッド「テキストフレーム設定」と「フレームグリッド設定」
【InDesign】各テキスト枠で使える設定ダイアログの違い

プレーンテキストフレームで使う設定ダイアログは、「テキストフレーム設定」です。

一方フレームグリッドでは、文字関連の書式には「フレームグリッド設定」ダイアログを使いますが、「枠そのもの」の体裁は「テキストフレーム設定」ダイアログを使います。

例えば、枠のマージンや段組み時の段間罫線を指定する際は、「プレーンテキストフレーム」も「フレームグリッド」も、「テキストフレーム設定」ダイアログを使います。

フレームグリッドというのは「プレーンテキストフレームにグリッド機能が追加されたテキスト枠」なので、枠の外観は「テキストフレーム設定」、グリッドに関することは「フレームグリッド設定」で行うというわけです。

2つのダイアログの名称に着目すると気づくのですが、「フレームグリッド設定」のダイアログは、「フレームグリッド」の名がついている通り「フレームグリッド専用」です。

【InDesign】プレーンテキストフレームとフレームグリッドの設定ダイアログの名称の比較
設定ダイアログの名称

もう一方の「テキストフレーム設定」は「プレーンテキストフレーム設定」という名称ではなく、単に「テキストフレーム設定」と言っています。

あくまでも「テキストフレーム」に関するダイアログなので、両方のテキスト枠で使います。

そう覚えておけば、「フレームグリッドのマージンってどこで指定するの?」とわからなくなることもありません。

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動作の違いを比較

ここからは実際に、「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」に文字の挿入などしながら、動作の違いを見ていきます。

コピー&ペースト

「プレーンテキストフレーム」に入力してある文字をコピーし、それぞれ「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」にペーストしてみます。

【InDesign】文字のコピペ

すると、プレーンテキストフレームへ貼り付けた文字はもとの書式が引き継がれていますが、フレームグリッドではフレームグリッドの設定に基づいた書式でペーストされました。

フレームグリッドに設定する書式は、主にグリッドに関する項目です。

そのため、「文字カラー」などの文字そのものの書式は、コピー元の状態が維持されてペーストされます。

【InDesign】プレーンテキストフレームへ色付き文字をペースト
文字そのものの書式などはそのままペーストされる

文字書式修正後の入力・コピペ挿入

前項では、単純なコピー&ペーストでその動作を確認しました。

この項では、入力後に文字書式を変更した場合に、文字を挿入したらどうなるのか、その挙動の違いを見ていきます。

プレーンテキストフレームの場合

プレーンテキストフレームでの文字入力は、挿入位置の書式が入力文字にも適用されます。

これは、キーボードから直接入力した場合でも、エディタから書式情報のない文字をコピペで貼り付けた場合でも、貼り込み結果に違いはありません。

【InDesign】プレーンテキストフレームへの文字入力

フレームグリッドの場合

一方で、フレームグリッドへ文字挿入する際は、枠内のテキストがフレームグリッド設定のままか、フレームグリッドの書式とは違う書式に変更されているかどうかで、直接入力した場合と、エディタからペーストした場合とで結果が異なります。

下図の上2行の明朝文字は、フレームグリッドの書式のままの状態です。
下2行のゴシック文字は、個別にフォントを修正しています。

【InDesign】フレームグリッド
下の2行はゴシックに修正

ここに、「直接入力」と「コピペ挿入」の2つの方法で文字を挿入した場合の結果が次の図です。

【InDesign】フレームグリッドへの文字入力時の条件の違いによって起こる書式の変化
ゴシックに修正した行への文字挿入した際の違い

このように、フレームグリッドで書式を変更している箇所へエディタなどからコピペで文字挿入すると、挿入点の書式は無視されて元の書式が適用されます。

フレームグリッドへの文字入力時の動作の違い
書式変更なしの場合

直接入力挿入箇所の書式
コピペ挿入箇所の書式

書式が変更されている場合

直接入力挿入箇所の書式
コピペフレームグリッドの書式が適用される

この挙動を回避して「エディタからのテキストを、変更後の文字書式で貼り込みたい」という場合の対処法は、「グリッドフォーマットを適用せずにペースト」でペーストします。

【InDesign】フレームグリッドへグリッド書式なしで入力するには、専用のペーストメニューを使う
メニュー「編集」>「グリッドフォーマットを適用せずにペースト」で、カーソル位置の書式でペーストされる

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 Udemy 【仕事で使えるInDesign】「仕事で通用する人材」になる〜業界の専門知識も学べる〜 icon

初期値の違いを比較

「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」では、初期値が違う設定項目がいくつかあります。

普段は初期設定を変更することもなく、ほとんど気にせずに使っている設定項目かもしれませんが、実はその初期値が、テキスト枠の基本体裁を作っている重要な要素になっていることもあります。

影響が出るケースとしてよく挙げられるのは、例えば、プレーンテキストフレームの段落(文字)を選択して作成した段落スタイル(文字スタイル)を、フレームグリッドの段落(文字)に適用した場合です。

この場合、「プレーンテキストフレームの初期値」が割り当てられたスタイルが、フレームグリッドで使われることになります。

この後で解説する「グリッド揃え」「文字の比率を基準に行の高さを調整」「グリッドの字間を基準に字送りを調整」の3項目はどれも、フレームグリッドのグリッド揃えを司る重要な要素なので、注意が必要です。

「フレームグリッドなのに思い通りの結果にならない!」「何故だ?」「何が違うんだ!?」と混乱して、時間を浪費しないよう、初期値の違いを押さえておきましょう。

グリッド揃え

テキスト枠の「グリッド揃え」は、「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」で大きく違います。

ここではまず、2つのテキスト枠の初期値の違いに焦点を当てながら、「グリッド揃え」と「グリッド」の種類について解説します。

「グリッド揃え」の初期値
プレーンテキストフレーム

グリッド揃え:「なし」

フレームグリッド

グリッド揃え:「仮想ボディの中央」

プレーンテキストフレームの初期値:「なし」

プレーンテキストフレームの作成直後の「グリッド揃え」は「なし」です。
プレーンテキストフレームの初期体裁には、行を揃えるグリッドがないので、行間は文字に設定した行送りが適用されます。

でも実は、プレーンテキストフレームのグリッド揃えには「なし」以外も存在していて、自由に選べます。

【InDesign】プレーンテキストフレームでも「なし」以外の「グリッド揃え」が選べる様子
「グリッド揃えなし」以外の揃え方もグレーアウトされていない

「プレーンテキストフレーム」は「ただの箱」だったはずなのに、グリッドがある!? と不思議に思いますよね。
でも設定次第で、グリッド揃えが使えるようになります。

「じゃ、フレームグリッドと何が違うの?」と言いたくなりますが、プレーンテキストフレームで設定できるグリッドは、文字サイズなどから計算するグリッドではなく、行送り方向の間隔のみを設定するもので、いわば、文字の吸着ガイドのような役割を持ちます。

プレーンテキストフレームでグリッドを使う基準として、次の2つのパターンがあります。

ベースライングリッド

まず1つ目は、ドキュメントの「ベースライングリッド」を使う方法です。

「ベースライングリッド」は、メニューの[表示]>[グリッドとガイド]>[ベースライングリッドを表示]を選択して表示します。

このとき、デフォルトのグリッド間隔は20Hです。

【InDesign】ベースライングリッドの表示方法
ペースライングリッドはページの表示ズーム%が小さすぎると表示されない(デフォルトは75%以上)

ここで、プレーンテキストフレーム内の文字を全て選択して、段落パネルのメニューで「グリッド揃え」を「仮想ボディの上」に変更してみます。

【InDesign】プレーンテキストフレームでベースライングリッドに文字を揃えた結果、最終行があふれている様子。
薄い水色の四角がプレーンテキストフレーム

すると、各行の仮想ボディの上辺が表示したドキュメントグリッドに揃いました。
4行目は枠内に入り切らずにあふれています。(上図右)

でも、このドキュメントグリッドはページ上にあるグリッドなので、プレーンテキストフレームを動かせば、枠内の行の位置も変わります。

【InDesign】プレーンテキストフレームを移動した結果、ベースライングリッドに文字が揃う様子

ベースライングリッドの間隔は[環境設定]>[グリッド]で行います。

横組みなら横罫線。
縦組みなら縦罫線のグリッドが表示されます。

一般的に、ベースライングリッドを使う際のグリッド間隔は、本文の行送りに合わせます。

ベースライングリッドを使うと、フレームグリッドを使わずにベースラインを合わせることができるので、欧文組版の段組みで見出し行が入る場合などでも、簡単に綺麗に揃えることができます。

【InDesign】ドキュメントが「横組み」か「縦組み」かを、メニューで確認している様子
【InDesign】グリッド表示の間隔や位置は、環境設定で行う

プレーンテキストフレームごとのグリッド

プレーンテキストフレームのグリッド表示の2つ目として、プレーンテキストフレーム自身にグリッドを持たせる方法があります。

設定は「テキストフレーム設定」のダイアログにある「ベースラインオプション」で「カスタムのベースライングリッドを使用」にチェックを入れて開始位置と間隔を指定します。

【InDesign】各々のプレーンテキストフレームでカスタムにベースライングリッドを表示するには「テキストフレーム設定」を使う

詳細は、他の設定項目と合わせて改めて解説しようと思うのでちょいとお待ちを…

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フレームグリッドの初期値:仮想ボディの中央

さて、フレームグリッドのグリッド揃えはどうでしょうか。

フレームグリッドでは、枠そのものが「グリッド揃え」の属性を持っています。
初期設定は「仮想ボディの中央」です。

では、グリッド設定を変更して、その前後で違いを比較してみましよう。

フレームグリッド内の全ての行を選択し、段落パネルのメニューから「グリッド揃え」を「仮想ボディの中央」から「なし」に変更してみます。

すると、フレームグリッドのグリッドが無視され、文字の行送りの値を基準に行が送られました。

【InDesign】フレームグリッドでグリッド揃えを変えた時の文字配置の違い

ここでの行送りは、文字サイズ50Qに対して(50H)なので、行と行の間隔は0になっています。

行送りの数値がカッコ付きで表示されている場合は、「自動行送り」であることを示しています。
「自動行送り」では、文字サイズに応じて数値が自動で変更されます。

( )のついていない固定値のときは、文字サイズを変更しても行送りの値が自動で変わることはありません。

【InDesign】行送りが「自動行送り」か固定値かどうかの見分け方。 固定値から「自動行送り」にするには「自動」と入力してリターンキーを押す
「自動」と文字を入力すると( )カッコ付きの「自動行送り」になる

自動行送りとは、文字の大きさに対して「%」で計算されている値で、フレームグリッドの初期値は「100%」、プレーンテキストフレームでは「175%」です。この値についても、プレーンテキストフレームとフレームグリッドでの違いがあるわけです。

【InDesign】「自動行送り」の値はプレーンテキストフレームとフレームグリッドで異なっている
自動行送りの設定は、段落パネルのメニュー「ジャスティフィケーション」

「グリッド揃え」の変更は、フレームグリッド設定の「揃えオプション」でもできますが、文字の入力後に修正した「揃えオプション」は、修正後にメニュー[編集]>[グリッドフォーマットの適用]を実行しないと、実際の文字に反映されません。

【InDesign】フレームグリッドのグリッド書式は、文字入力後に変更すると、入力した文字に即座には反映されないので、明示的に反映させる必要がある

「文字の比率を基準に行の高さを調整」

「文字の比率を基準に行の高さを調整」というのは、文字の垂直比率(文字の縦方向のサイズ)を変更した際に、「変更の状態を基準に行送りする」のか、「変更の状態を基準に行送りする」のか、という設定項目です。

設定箇所は、文字パネルのメニュー[文字の比率を基準に行の高さを調整]のoff/onで行います。

この初期設定は「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」で異なっていて、さらに「フレームグリッド」のグリッド特有の動きも重なると、off/onの切り替えによる動作パターンはかなり違ってきます。

【InDesign】「文字の比率を基準に行の高さを調整」は、文字に対する設定なので「文字パネル」のメニューで行う

ここでは、「文字の比率を基準に行の高さを調整」というのはどういうことなのか、という点も踏まえながらoff/onの違いを解説します。

プレーンテキストフレームの初期値:off

プレーンテキストフレームの「文字の比率を基準に行の高さを調整」の初期値は「off」です。

【InDesign】プレーンテキストフレームの「文字の比率を基準に行の高さを調整」がonの場合とoffの場合との文字位置の違い
2行目の文字を垂直比率150%した例:文字の縦方向の位置が違っている

上図は左右ともに、文字サイズ50Q・行送り80H、2行目のみ文字の高さを元の文字の150%にしてあります。

赤い横線を目安にして2行目を見て下さい。左のoffと右のonで、文字の縦方向の位置が変わっているのがわかると思います。

次の例は、先頭行の文字も高さを150%にした例です。
「文字の比率を基準に行の高さを調整」を「off(しない)」状態だと、1行目の文字はテキスト枠から上にはみ出すことになります。

【InDesign】グリッド揃えをしないプレーンテキストフレームで、先頭行の垂直比率を変更した場合、「文字の比率を基準に行の高さを調整」の設定によって文字位置が変わる例

プレーンテキストフレームでは、「off」が「文字の比率を基準に行の高さを調整」の初期値です。

そもそも、プレーンテキストフレームは「グリッド揃え:なし」が基本なので、「比率を基準にした高さ調整も必要なし」という考え方と思われます。

フレームグリッドの初期値:on

一方で、フレームグリッドの「文字の比率を基準に行の高さを調整」の初期値は「on」です。

【InDesign】フレームグリッドで垂直比率の設定が違っても、グリッドの揃え方法によっては、結果は同じになる例

上図は、2行目の垂直比率が150%の例です。「off」と「on」で違いはありません。
でもこれは、グリッド揃えが「仮想ボディの中央」の場合です。

グリッド揃えが中央なら、文字が150%になったことが考慮されても(高さ調整をonにしても)、拡大された50%分はグリッドから上下に飛び出るだけなので「off」でも「on」でも結果は同じになります。

でも、グリッド揃えが「仮想ボディの下」や「仮想ボディの上」になると、違いが出ます。

下図は、グリッド揃えを「仮想ボディの下」に変更した例です。

「仮想ボディの下」で揃えた状態で、「文字の比率を基準に行の高さを調整」が「on」になれば、拡大した50%分がグリッドより上に飛び出ます。

【InDesign】フレームグリッドで垂直比率の設定が違う場合の、文字位置の違い

ここまでは、2行目の文字の垂直比率を変更した場合を紹介しました。

次の例は、先頭行の垂直比率を変更した場合です。この場合には「off」と「on」で結果に大きな差がでます。

【InDesign】グリッド揃えが「仮想ボディの中央」のフレームグリッドで、「文字の比率を基準に行の高さを調整」がonと場合とoffの場合とで、文字位置が異なる例
「off」では、拡大された50%分は無視されてグリッドからはみ出る

先頭行の垂直比率が大きくなって「文字の比率を基準に行の高さを調整」がonになると、大きくなった分は枠からははみ出さずに、中に入れ込まれます。

その結果、先頭行は次の行へ食い込んで「2行取りセンター」の体裁になるわけです。

ここで例えばグリッド揃えが「仮想ボディの下」であれば、「on」のときの先頭行は、2行目の「仮想ボディの下」に揃います。

【InDesign】グリッド揃えが「仮想ボディの下」のフレームグリッドで、「文字の比率を基準に行の高さを調整」がonと場合とoffの場合とで、文字位置が異なる例
「off」のときはグリッドが無視されているので、「下揃え」にしても「中央揃え」と同じ位置になる

フレームグリッドはプレーンテキストフレームとは逆に、グリッドに揃えて文字を配置することが基本なので、「比率を基準にした高さ調整も必要あり」というわけで、初期値が「on」になっているのです。

前置きが長〜〜くなりましたが、「文字の比率を基準に行の高さを調整」の初期値は、「プレーンテキストフレームはoff」、「フレームグリッドはon」という違いがあるので、自分の思う位置に揃えられない! というときは、この設定を思い出してみてください。

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「グリッドの字間を基準に字送りを調整」

「グリッドの字間を基準に字送りを調整」は、前項で解説した「文字の比率を基準に行の高さを調整」の字送り方向版の設定項目です。

この調整項目の初期値も、プレーンテキストフレームとグリフレでは「off」「on」が逆に設定されています。

プレーンテキストフレームの場合:off

【InDesign】プレーンテキストフレームで「グリッドの字間を基準に字送りを調整」のonとoffを切り替えても、表示結果は同じになっている例

プレーンテキストフレームの「グリッドの字間を基準に字送りを調整」では、offが初期値ですが、そもそもプレーンテキストフレームには、字送り方向のグリッドは存在しないので、off/onの設定を変えても変化はありません。

カスタム設定をしようとしても「字送り方向のグリッド」はプレーンテキストフレームでは作れないのです。

カーニング、トラッキング、文字ツメ、または水平方向の拡大・縮小をしても、off/onで結果が異なることはありません。

「グリッドの字間を基準に字送りを調整」は、プレーンテキストフレームでは意味のない設定項目なのですが、古いバージョンでの設定との互換を保つために残されています。

フレームグリッドの初期値:on

【InDesign】フレームグリッドでの「グリッドの字間を基準に字送りを調整」は、字間が「0」のときは文字位置は同じになっている例

一方のフレームグリッドの「グリッドの字間を基準に字送りを調整」は、初期値が「on」です。
プレーンテキストフレームとは異なります。

フレームグリッドの「グリッドの字間を基準に字送りを調整」する場合(on)と、しない場合(off)とで、文字の配置に違いが出るのは、「フレームグリッド設定」ダイアログの「グリッド書式設定」で、「字間が0以外」の場合です。

【InDesign】フレームグリッドで字間を5H詰めした場合、「グリッドの字間を基準に字送りを調整」のon・offを切り替えたときの結果の違い
【InDesign】フレームグリッドで字間を5Hアキにした場合、「グリッドの字間を基準に字送りを調整」のon・offを切り替えたときの結果の違い

というわけで、「グリッドの字間を基準に字送りを調整」の初期設定も、「プレーンテキストフレームはoff」「フレームグリッドはon」という違いがあります。

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テキストフレームの種類の変換

テキストフレームは、作成後に相互に変換することができます。

変換後の書式は、条件によって、うまく(効率良く・都合良く)変換される場合と、そうでない場合があります。

以下に変換方法を紹介した後で、実際の変換の様子を示します。

変換(切り替え)方法

まずは、フレームの種類の変換方法を3つ紹介。

メニューバーから実行

【InDesign】プレーンテキストフレームとフレームグリッドをメニューバーのメニュー項目から変換する方法

ストーリーパネルを使う

【InDesign】プレーンテキストフレーム とフレームグリッドをストーリーパネルで変換する方法

右クリックで実行

【InDesign】プレーンテキストフレームとフレームグリッドを右クリックメニューから変換する方法

プレーンテキストフレームからフレームグリッドへの変換

以下の書式を設定したプレーンテキストフレームを、フレームグリッドに変換してみます。

プレーンテキストフレームの文字書式

フォント:小塚ゴシック・20Q
行送り:自動(35H)

行揃え:中央揃え
グリッド揃え:なし
文字揃え:仮想ボディの下

文字の比率を基準に行の高さを調整:on
枠内マージン:5mm
枠に対するテキストの配置位置:

【InDesign】プレーンテキストフレームからフレームグリッドに変換した場合、もとの書式はグリッドの書式には読み込まれない例。

枠のマージンや、配置位置を下にした設定は、「テキストフレーム設定」ダイアログの内容なので、フレームグリッドにも問題なく引き継がれます。

文字書式も引き継がれてうまく変換されているように見えますが、これは残念ながら「フレームグリッド設定」に文字の書式が取り込まれたわけではありません。

【InDesign】プレーンテキストフレームからフレームグリッドへ変換後のフレームグリッド設定ダイアログの図。 もとの書式はフレームグリッドの書式に反映されていない。

フレームグリッド変換後の「フレームグリッド設定」のダイアログを見ると、値は初期値(ドキュメントデフォルト)のままです。

プレーンテキストフレームの書式が「フレームグリッド設定」に取り込まれたのではなく、単なる文字書式として移行されただけなのです。

フレームグリッド設定の初期値を変更するには、ドキュメント上で何も選択されていない状態で「フレームグリッド設定」のダイアログを開き、値を変更します。

【InDesign】書式設定で値を入力する際、ドキュメントを何も開かずに設定すると「アプリケーションデフォルト」になり、ドキュメントを開いてオブジェクトを何も選択せずに設定すると「ドキュメントデフォルト」として設定されるダイアログ名称の例
何も選択していない状態➡︎「ドキュメントデフォルト」
ドキュメントを開いていない状態➡︎「アプリケーションデフォルト」

「文字の比率を基準に行の高さを調整」と「グリッドの字間を基準に字送りを調整」も文字の書式なので、プレーンテキストフレームでの書式がそのまま移行されます。フレームグリッドの初期値(on)に変更されることはありません。

【InDesign】「文字の比率を基準に行の高さを調整」は、テキスト枠の種類を変換した場合や、テキストをペーストした場合には、もとの設定からそのまま移行される。

Adobe公式サイト  Adobe InDesignの機能を詳しく見てみる

フレームグリッドからプレーンテキストフレームへの変換

今度は、以下の書式を設定したフレームグリッドを、プレーンテキストフレームに変換してみます。

フレームグリッドの書式

フォント:小塚ゴシック・20Q
字間:5H
行間:10H

行揃え:左揃え
グリッド揃え:仮想ボディの中央
文字揃え:仮想ボディの上

文字の比率を基準に行の高さを調整:on
枠内マージン:5mm
枠に対するテキストの配置位置:

【InDesign】フレームグリッドからプレーンテキストフレームへ変換後に、再度フレームグリッドへ変換した場合、フレームグリッドの書式は、一番最初の書式がほぼ反映される。
【InDesign】フレームグリッドからプレーンテキストフレームへの変換結果の例。「字間0」「グリッド揃えなし」になる以外の書式は、ほぼ移行されているように見える

フレームグリッドからプレーンテキストフレームへの切り替えは、ほぼそのままの体裁が再現されますが、「グリッド書式属性」の「字間」は「0」、「グリッド揃え」は「なし」に変更されます。

でもおもしろいことに、プレーンテキストフレームに変換後も元のグリッド書式属性は保持されます。

なので、変換後のプレーンテキストフレームを再度フレームグリッドに戻すと、元のフレームグリッドの書式属性が反映されます。

【InDesign】フレームグリッドからプレーンテキストフレームへ変換後に、再度フレームグリッドへ変換する様子を示している図。

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InDesignってなに?できること・できないこと・Illustratorとの違いは? https://dtpscriptin.com/what-is-indesign/ https://dtpscriptin.com/what-is-indesign/#respond Sat, 14 Oct 2023 02:56:19 +0000 https://dtpscriptin.com/?p=13470

InDesign(インデザイン)は、DTP(DeskTop Publishing)作業に使われている、世界的にメジャーなアプリケーションソフトです。 この記事では、「InDesignってなに?」「何ができるの?」「Ill […]]]>

InDesign(インデザイン)は、DTP(DeskTop Publishing)作業に使われている、世界的にメジャーなアプリケーションソフトです。

この記事では、「InDesignってなに?」「何ができるの?」「Illustratorとの違いは?」「どんな画面?」「どこで買える?」「値段は?」「スクールや講座はあるの?」など、これからInDesignを使ってみたい初心者さんのために、InDesignをわかりやすく解説します。

Adobe公式サイト  Adobe InDesignの機能を詳しく見てみる

InDesignとは?

InDesign(インデザイン)は、主に冊子やカタログ・チラシ(フライヤー)などの紙面を制作することに適したDTPアプリケーションソフトです。

DTPとは「DeskTop Publishing(デスクトップパブリッシング)の略です。

かつて出版物は「机の上」ではなく、パソコンとは異なる専用機で紙面作りをしていた時代がありました。さらにさかのぼれば、職人が活字を一つ一つ組み合わせて「版」を作っていたのです。

そうした方法に対して、今では「机上のパソコン」で仕上がりイメージを直接確認しながら出版物を制作するという意味で「DeskTop Publishing」略してDTPと言われています。

ネットでは「DTPは卓上出版と訳されます」などと出てくることが多いです。
でも私は今まで「卓上出版」という訳語を使っている人に会ったことはありません…

InDesign(インデザイン)は通称「インデ」と呼ばれ、DTP業界ではイラレ(Illustrator)・フォトショ(Photoshop)を従えた「三種の神器」の中心的なソフトです。

このInDesignは国の内外を問わず、DTP業界やエディトリアルデザイン・グラフィックデザインと言われる領域で働く人たちの間では、まず知らない人はいない必要不可欠なソフトとなっています。

普段私たちが目にする書籍・新聞などの発行物のほとんどは、InDesignで制作されていると考えてよいでしょう。街中で見るおしゃれな大判ポスターなども、おそらくInDesignです。

InDesignは、アメリカに本社のあるAdobe社(Adobe Inc.)が開発しているソフトです。

一般的に海外製の外国語版ソフトは、表記言語を単に日本語表記にした程度のものが多い中、InDesign日本語版は、欧文にはない和文特有のさまざまな規則(「縦組み」「ふりがな」「ぶら下がり」など)を美しく表現するために、日本語版独自に多くの機能が開発付加されています。

ですから、InDesign英語版で日本語冊子の制作はできません。

Adobe公式サイト 公式サイトでInDesign日本語版を見てみる

InDesignの特徴

InDesignは、ワープロソフトとは別次元の高機能ソフトです。

特に大量ページ数の冊子は、もはやInDesignでなければ作れません。

例えば、繰り返し同じ体裁で統一表示しなければならない段落やオブジェクトの体裁管理、煩雑になりがちな膨大な量の修正作業を短時間に的確に実行できる仕組み、美しいタイポグラフィーのための機能、印刷するために必要な設定などなど、ワープロソフトでは実現できない多くの機能が、InDesignには揃っています。

ページ管理機能

InDesignのドキュメントでは、ページに関する操作は「ページパネル」を表示して行います。

この「ページパネル」では、ページの移動・追加・削除の基本操作のほか、開始ページ番号とページ番号の表示形式の指定などを行います。

InDesignのページ機能の最大の特徴は、「親ページ」の存在です。

「親ページ(マスターページ)」

親ページにページ番号を配置する際、ここでは「11」「12」と直接入力していますが、
実際には「ページを表す特殊文字」を入力します。

InDesignの「親ページ(古いバージョンでは「マスターページ」と呼ばれていた)」は、ドキュメント制作においてとても重要な機能です。

親ページには、複数ページに毎回表示する装飾などの部分のみを作成します。

そしてその親ページを、通常のドキュメントページに「下敷き」のように適用して使います。

例えば、ページ番号(ノンブル)やヘッダー(柱)、どのページにも表示しておきたい装飾などは、「親ページ」に配置しておきます。

親ページのオブジェクトを修正すると、ドキュメント上の表示にもすべて即座に反映されるので、ドキュメントページを1ページごとに修正作業をする必要はありません。

「親ページ」にも「親ページ」を適用して、複数枚の「下敷き」の層を作っておくこともできます。

ドキュメントをまたいだページ番号の自動継続

ドキュメントのページ数が増減したら、後続ドキュメントのページ番号も自動で変更される

InDesignは冊子制作ができるソフトなので、ページ番号も開始番号さえ指定すれば、それ以降のページでは自動的にカウントアップされますが、別ファイルとして作成したドキュメント間でも、ページ番号を自動継続させることができます。

別ファイルとして作成した「1章」から「3章」のドキュメントを、「ブック」として一つにまとめておき、2章目以降は「自動ページ番号」に設定しておくことで、前の章から自動継続するようになります。

「1章」の修正でページの増減があっても、「2章」以降のページ番号を修正する必要はありません。

体裁を「スタイル」として保存・共有する機能

冊子制作では、見出しやキャプション、文章中のキーワードの体裁など、レイアウトを統一表示したい箇所が多く出てきます。

そうした頻繁に使う体裁は、「スタイル」として一つのセットにまとめ、名称をつけて保存しておくことができます。

保存した「スタイル」は、クリックするだけで段落や文字、あるいは図形などのオブジェクトに反映させることができるので、体裁が複雑な場合などは大幅な作業時間の節約になり、設定漏れのミスも防げます。

修正の際は、「スタイル」を修正するだけで、そのスタイルが適用されている段落・文字・オブジェクトにも即座に反映されます。

強力な検索・置換機能(文字・オブジェクト)

InDesignの検索・置換は、6種類あります。

また、よく使う検索・置換のパターンは、名前を付けて保存しておくことで、呼び出して繰り返し使ったり、パターンファイルのコピーを他の人と共有することもできます。

InDesignの検索・置換の種類
  • テキスト
  • 正規表現
  • 字形
  • オブジェクト
  • カラー
  • 文字種変換

上記のパターンには、下記の検索対象を設定して実行できます。

InDesign検索・置換に指定できる対象範囲
  • 検索対象に「ロックされたオブジェクト」「親ページ」などを含めるかどうか。
  • 開いているドキュメント全てか、見ているドキュメントのみか。
  • ドキュメント全体か、選択範囲のみか。
  • 特定の「スタイル」内に限定するのか。などなど…

テキストの検索・置換

テキストの検索・置換はもっとも一般的な検索方法です。

InDesignではテキストの置換と同時に、適用しているスタイルを別のスタイルに置換することもできます。

正規表現での検索・置換

InDesignの正規表現では、一般的なテキストエディタなどで使う正規表現以外にも、「改ページコード」や「最終ページ番号」など冊子制作における独自の条件も、正規表現で表すことができるよう機能拡張されています。

字形の検索・置換

日本語の文字表記はとても複雑で、キーボードから直接入力できない文字も多くあります。

また、InDesignでは文字をUnicode(ユニコード)で扱いますが、同じユニコードの文字でも表示される文字の形が違う場合もあります。

上記の郵便番号の表記は、キーボードから入力できず、なおかつ、ユニコードで同じであるにもかかわらず字形が異なる文字です。

こうした場合でも、InDesignでは、検索ダイアログから字形一覧を表示して検索置換することができます。

オブジェクトの検索・置換

InDesignでは、特定のオブジェクトを検索・置換することができます。

例えば、罫線の太さ・線種や、オブジェクトの影などの効果を検索・置換することも可能です。

カラーの検索・置換

InDesignでは、ドキュメント上の色をCMYK(またはRGB)の配合割合で検索・置換できます。

CMYKは、印刷物で使われる色の表現方法です。プロセスカラーとも呼ばれます。
C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)の配合割合で、色を表現しています。

文字種の検索・置換

文字種変換は、全角・半角や、ひらがな・カタカナなどの置換機能です。

目次・索引・脚注などの自動作成機能

目次・索引に表示する文字は、本文で使われている見出しや用語の文言と一致していなければいけません。

InDesignでは、特定の段落の文字をもとに目次を自動作成したり、索引として使う用語をページ番号と一緒に抜き出す機能が備わっています。

Adobe公式サイト  Adobe InDesignの機能を詳しく見てみる

美しい文字レイアウトのためのルール

InDesignでは、文字を読みやすく、かつ、美しく配置するために、細かなルールを決めておくことができます。

文字組みアキ量設定

InDesignの「文字組みアキ量設定」でできることの例
  • 文章中の句読点や括弧類の前後に生じるスペースのアキ量設定
  • 「終わりカッコ」と「始めカッコ」が連続した際のアキ量設定
  • 和文と欧文が混在している際の和欧間のアキ量設定 など
「文字組みアキ量設定」ダイアログ

禁則処理

InDesignの「禁則処理」でできることの例
  • 句読点・起こし括弧が、行末にきた際の処理方法
  • 句読点・閉じ括弧が、行頭にきてしまうときの処理方法
  • 「…」や「‥」などが、自動改行で前の文字と離れてしまわないようにする など
「禁則処理セット」ダイアログ

上記のようなドキュメント全体のルール以外にも、個々の文字間をツメたり離したりすることも、数値指定で細かく設定することができます。

カラー管理システム

Adobe製品の「カラーマネジメントシステム(CMS)」を使うと、InDesign・Illustrator・Photoshop・Acrobatなど各ソフトで扱う「色空間」を、一度の操作で統一することができます。

色空間を統一すると、同じデータを異なるソフトで表示した場合でも、「同じデータなら同じ色で見る」ことが可能になります。

「カラーマネジメントシステム(CMS)」を理解するのは少し難しいのですが、複数のソフトを使用する場合だけでなく、印刷機とも大きく関わる部分なので、厳密な色を必要とするプロフェッショナルなワークフローでは欠かせない機能です。

ドキュメント上でのカラー設定保存機能

作成した色は「スウォッチ」パネルに保存して利用できる

InDesignでは、ドキュメントで使う「色の配合セット」を作成して保存しておく「スウォッチ」という機能があります。

例えば、冊子のメインカラーとして「C=40, M=100, Y=40, K=0」を多くの場所で使うという場合、この設定を「メインカラー」という名称で「スウォッチ」として保存しておきます。

使用するときは、この色を使うオブジェクトを選択して、スウォッチパネルから「メインカラー」をクリックします。
色を使用するたびにCMYK設定値を入力して、色作成する必要はありません。

もしドキュメント全体で「メインカラー」の「M値を100から90に修正」するならば、「スウォッチ」の設定を修正するだけで一度に全ての「メインカラー」が変更されます。

InDesignでは「特色」も扱えます。さらに「特色の掛け合わせ」も可能。
「特色の掛け合わせ」はIllustratorではできません。

Adobe公式サイト 公式サイトでInDesignを見てみる

電子書籍(Web・モバイル)にも対応

モバイル用の新規ドキュメントのプリセット

InDesignでの電子書籍作成は、EPUBのリフロー型・FIX型の両方に対応しています。
また、「ピクセル(px)」単位で作業できます。

他のAdobeツールとの高い連動性

Illustrator・Photoshopとの連携

配置済みの画像をクリックして作成元のソフトを起動できる

InDesignには、Photoshop・Illustratorのデータをそのまま配置できます。わざわざEPSやPDFなどの別形式データを準備する必要はありません。

また、Illustratorで非表示レイヤーにオブジェクトがあるデータをInDesignに配置した場合でも、そのまま非表示が保たれます。

Photoshopのクリッピングパス、アルファチャンネル、透明機能による切り抜きなどもInDesign上でそのまま認識できます。

InDesignにIllustrator・Photoshopの配置後に、元データを編集する場合は、InDesignの作業パネル内から「元データを編集」をクリックすれば、Illustrator・Photoshopを起動してそのまま編集することも可能。

元データの修正後には、保存してInDesignの画面に戻るだけで作業完了です。「画像のリンク更新」を実行する必要さえありません。

Adobe StockはInDesign画面から利用可

Web上のAdobe Stock(写真・イラスト・ビデオ等のストックサービス)の画像検索もInDesignの画面から可能です。

Adobe Stockの画像なら、仮り配置したウォーターマーク(透かし)入り画像を実データと差し替える作業も、InDesignのパネルから簡単に実行できます。

膨大なAdobe Stockサイトで、仮り配置した画像を検索する必要はありません。

Adobe Fontsの活用

Adobe Fontsは、どのAdobe Creative Cloud製品にも含まれている無償のフォントサービスです。

Adobe Fontsに収録されているフォントは20,000以上あり、その中には日本の有名フォントメーカーの日本語フォントも500以上含まれています。

自動レイアウト処理

InDesignには、大量データや定型作業などに便利な機能がいくつも搭載されています。

CSVデータとの連携

InDesignの「データ結合」では、Excelなどで作成したデータ(CSV)を自動的にドキュメントに読み込みます。

「データ結合」を利用すれば、専門的なプログラミングの知識がなくても、InDesignでの作業だけで自動レイアウトが可能になります。

XMLの利用

XML構造(左)とXMLデータを流し込むプレースホルダーの表(右)作成

InDesignではXMLデータも標準で扱えます。

XSLTを利用した、XMLデータの読み込み・InDesignからXMLデータの書き出しにも対応。

Adobe公式サイト  Adobe InDesignの機能を詳しく見てみる

スクリプト(プログラミング)の利用

InDesignでは、JavaScript・VBS・Apple Script・UXPなど、プログラミングによる処理の自動化も行えます。

スクリプトは、InDesignをインストールと同時に、たくさんのサンプルスクリプトもインストールされます。

スクリプトの中身は、メモ帳などのテキストエディタで開いて見たり、改変して使うのも自由。
もちろん、イチから作成してもOK!

ExcelやAccessのVBAからも操作できるので、Excel・AccessのデータベースをそのままInDesignに流し込むなどの利用にも使えます。

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IllustratorとInDesignの違い・共通点

InDesignとIllustratorは、どちらも「印刷用のデータを作成できるAdobeのDTPソフト」という点で、「どちらを選べばいいかわからない」という声をよく聞きます。

どちらのソフトもDTPには欠かせませんが、「どちらが優位か」という観点では比較できません。それぞれの役割(得意分野)がまったく違います。

ユーザーの用途に応じて、InDesign・Illustratorのどちらを使うかを決める必要があります。

Illustratorが向いている用途・向かない用途

Illustratorは、ロゴやイラストなどの制作や、ポスター、書籍の表紙の作成、ペラもの(単ページ)などのデザイン要素の多いドキュメントの制作に向いています。

数ページのドキュメントならIllustratorでも工夫することで対応できますが、そもそもIllustratorにはページの概念がありません。

そのため、ページをまたいで自動で文章が流れるようなテキスト配置や、ページ番号の自動カウントアップ、索引作成機能などはありません。

また、Illustratorは表作成も苦手です。
文字にふりがなを付けたり、縦組みで横倒しになった数字の自動修正機能もありません。

少し意外に思うかもしれませんが、Illustratorには「特色の掛け合わせ」機能もありません。

Illustratorが作成するデータは、ベクター画像です。

ベクター画像とは、複数の点を座標として数値化し、それらを曲線で結んで画像や文字を2次元情報で表現する画像形式です。

ベクター画像の生成ソフトとしては、Illustratorはトップシェアのソフトです。

InDesignが向いている用途・向かない用途

InDesignは、ページ数が多い冊子、雑誌、小説・書籍、学術論文、学術書、ポートフォリオ、カタログ・プレゼン資料などの制作に向いているソフトです。

InDesignにはページ概念があるので、ページ番号の自動カウントアップや、フッター・目次・索引など、ページに関わる自動作成機能が搭載されています。

フライヤー(チラシ)、パンフレット、リーフレットなど、高解像度の画像を多く配置したり、文章量が多くなると、データ量が大きくなりソフトがフリーズしてしまうことも多くありますが、InDesignは大きなデータを扱うことも考慮されています。

また、Illustratorの弱点である文字に関する機能は、InDesignが最も得意とするところです。

InDesignは「印刷する」ことを大前提にしているので、印刷用PDF作成前には必須のチェックである「配置画像のリンク切れ」や「不足フォントがないか」などを一括して確認する「プリフライトチェック」機能もあります。

一方で図形に関しては、曲線を書いたり、パスファインダーを使ったオブジェクトの合成などの機能はありますが、Illustratorにはかないません。

InDesignとIllustratorは得意分野が違うので、それぞれの特徴を理解して使い分けることが、効率的で美しい制作物を作ることにつながります。

冊子の扉(トビラ)など、デザイナーがIllustratorで完成させたページでも、そのままInDesignに配置して、本文ページと一緒に扱うことも多いです。

そうすることで、連続した一つのPDFとしてInDesignから書き出すことができます。

Illustrator・Photoshopは、InDesignと並んで「DTPの三種の神器」と呼ばれるほど、DTP制作には欠かせないソフトです。
DTP作業は、InDesign・Illustrator・Photoshopが連携しあって成り立っているのです。

ポートフォリオの制作には、Adobe Portfolioが便利ですが、印刷物として作成するならInDesignで作ることをお勧めします。

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InDesignの基本的な使い方

ドキュメントの新規作成

InDesignが最も得意とするのは、印刷用ドキュメントの作成でが、Webやモバイル用のドキュメントも作成できます。

新規ドキュメントの作成パネルには「印刷用」「Web用」「モバイル用」のプリセットが用意されている

InDesignでドキュメントを新規作成する際は、あらかじめたくさん用意されているテンプレートから作成すると効率よく作業できます。

印刷用テンプレートには、一般的なA版・B版などのほかにも新書・はがき・名刺などもあります。自分で独自に作成して保存しておくこともできます。

下の画像は、A4サイズのテンプレートでドキュメントを新規作成した直後のプロパティです。

A4サイズの用紙は、縦置き・右綴じ・見開きページ・縦組みで、印刷物の制作では色はCMYK、スケール単位はmm(ミリメートル)が基本です。

印刷用「A4」サイズのプリセットで作成した新規ドキュメントのプロパティ

Web用ドキュメントのテンプレートでは、横長の配置で、色はRGB、スケールはpx(ピクセル)です。

Web用「800 x 600px」サイズのプリセットで作成した新規ドキュメントのプロパティ

モバイル用テンプレートには、iPhone・iPad・Surface・Kindle Fireなどがあらかじめ用意されています。

モバイル用「iPad Pro」のプリセットで作成した新規ドキュメントのプロパティ

ドキュメント設定は、新規作成後でも簡単に変更できます。
また、3つ折りパンフレットなどの変則的なレイアウトにも対応。

InDesignの画面構成

InDesignドキュメント作成のワークスペース

InDesignの作業エリアは、画面中央に「編集するドキュメント」、左に「ツールパネル」、右にさまざまな設定の際に使用する「パネル」が表示されます。

作業エリアの上部は、デフォルト設定では非表示ですが「コントロールパネル」が表示できます。
「コントロールパネル」は、選択したツールや内容によって表示項目が自動で変わる便利なパネルです。

Adobe公式サイト 公式サイトでInDesignを見てみる

「親ページ」の利用

InDesignのドキュメントは、メインとなる「ドキュメントページ」と、その下敷きのような役割を担う「親ページ」とを組み合わせて作成するのが一般的です。

「ドキュメントページ」には本文の文字などを配置し、「親ページ」には複数のページに渡っていつも表示しておきたい文字やオブジェクトを配置します。

ページ番号も、「親ページ」に置きます。

この「親ページ」を、「ドキュメントページ」に下敷きのように適用することで、ページごとの繰り返し作業がなくなり、修正時も「親ページ」だけで済むので効率的です。

「親ページ」は、かつては「マスターページ」と呼ばれていましたが、InDesign2022からは「親ページ」と名称変更されました。

InDesignの解説本やネット記事などで「マスターページ」と表記されていても、そのまま「親ページ」と読み替えて問題ありません。

なお、検索する際は「親ページ」「マスターページ」の両方での検索をおすすめします。

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文字の入力

InDesignで文字入力するには、必ずテキストフレームが必要です。
「テキストフレーム」とは、Wordに例えると「テキストボックス」のような箱です。

Wordのようにソフト起動直後の画面に直接入力したり、︎Illustratorのように画面をクリックしてすぐに入力することはできません。

InDesignの各ページに配置した「テキストフレーム」は、連結状態になるとページをまたいだ文章の流し込みができるようになります。

InDesignの「テキストフレーム」の主な特徴
  • 「プレーンテキストフレーム(自由に文字を配置できる)」と、「フレームグリッド(原稿用紙のグリッドに揃えて文字を配置)」の2種類がある
  • 四角形・楕円・多角形などのテキストフレームも作成可能。
  • 3つ以上連結されたテキストフレームで途中のテキストフレームを削除しても、その前後の連結が途切れることはない。
  • 表もテキストフレームの中に作る。
  • テキストフレームが大量ページに必要な場合でも、条件に応じで自動作成される機能がある。

Adobe公式サイト  Adobe InDesignの機能を詳しく見てみる

文字に書式を設定

InDesignでは、文字のフォントやサイズ、揃え方向、行送り(行ピッチ)、文字カラー、下線、箇条書きなど、ワープロソフトにあるような基本的な文字書式のほかにも、ふりがな(ルビ)、割注、ベースラインシフトなど色々な文字書式の設定機能が備わっています。

以下では、一般的な書式以外のInDesignの主な機能の使い方を紹介します。

ルビ(ふりがな)

「ふりがな」は、DTP用語では「ルビ」といいます。

InDesignのルビ機能は、単にふりがなを付けるだけでなく、文字の大きさや色、本文の文字数に対してルビの文字数が多い場合のルールなど細かな設定も可能です。

ルビを振りたい文字を選択して、下図のように文字パネルの「ルビ」ー「ルビの位置と間隔」をクリックします。

この例では「InDesign」という欧文に「インデザイン」というルビを振っています。

一文字ごとのルビを「モノルビ」、複数の文字に対するルビを「グループルビ」という

割注

「割注」の書式は、「文字サイズは本文の半分」「行数は2行」が初期値ですが、サイズ・行数・改行箇所のルールも独自に設定できます。

ベースラインシフト

文字のベースラインをシフト(移動)させます。

文字揃えの初期値は、文字の中央(仮想ボディの中央)が揃っていますが、「ベースラインシフト」を使うと自由に移動できます。上限値や下限値はありません。

文字のラインの揃え方は「文字揃え」の選択肢の中から「仮想ボディの下/左」「欧文ベースライン」などを適用して揃えることもできます。

InDesignの文字パネルから文字揃えを設定する

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InDesignを学ぶ

InDesignは、PhotoshopやIllustratorに比べると講座やセミナー、スクール、解説本などが少ないソフトです。
でも、ちゃんとあります。

DTP関連の講座のうち、グラフィックデザイン関連は学ぶ範囲が広いのでかなり高額になりますが、InDesignを重点的に学ぶなら、そこまで高額ではありません。

とはいえ、比較的高額なスクールからリーズナブルな講座まで、価格も内容も色々あります。

全体的な特徴は、高額な講座なら挫折しないための「手厚いサポート」や「就職支援」などがあり、リーズナブルな講座ではサポート体制が少なく「とにかく自分で頑張る」といった感じです。

もし「ソフトもこれから買って、学ぶ」というのなら、通常価格72,336円/年のAdobeCCコンプリートが半額程度の3万円台後半で買えるスクールもありますから、講座を選ぶ際は「AdobeCCの特別販売制度があるかどうか」にも着目しましょう。

また、検討する際はいきなり申し込むのではなく、スクールの問い合わせ窓口や資料請求などでキチンと下調べするのが、自分にあった講座を見つけるコツです。

ここでは、アドビ スクールパートナーに認定されている優良スクールを中心に、InDesignメインでDTPを学べるオススメ講座・スクールを紹介します。

アドビ スクールパートナープログラムとは、製品の使い方を最初から学びたいビギナーの方から、スキルを習得してキャリアアップを目指す方まで、幅広い方々に独自の教材およびトレーニングサービスを提供するパートナーを認定するプログラムです。本プログラムには「プラチナスクールパートナー」「ゴールドスクールパートナー」「ブロンズスクールパートナー」の3種類があります。

https://www.adobe.com/jp/information/creativecloud/students/school-partner.html

Winスクール

Winスクールの主な特徴
  • 受講スタイル:通学・オンライン・通学&オンライン併用可
  • 指導形態:個別指導
  • 教室数:全国に約50校(教室併用可)
  • Adobe認定のプラチナスクールパートナー(全国に6校のみの最高峰のAdobeパートナー)
  • AdobeCC特別価格販売制度あり(36,740円/年)
  • 就職支援制度(卒業後も利用可・就職率96%)
  • 教育訓練給付制度適用のInDesignを含む講座あり
  • AdobeCCインストールのPC無料貸し出しあり
  • クリエイター能力認定試験対策の講座あり

Winスクール は、全国各地に展開しているパソコン教室で、DTP・グラフィックデザインのほかに映像デザインの講座も充実している大手スクールです。

教室数が多くて複数の教室を併用して通学できるので、「平日は会社の近く」「休日は自宅の近く」などの通い方もできます。

また、通学とオンラインの併用を利用すれば、休日は自宅や近所のカフェでWiFiを繋いで受講ということもOK。

「通学だけだと通うのが大変だから、休日は自宅やカフェでオンライン受講」など、いくつか受講パターンを確保できると気分転換にもなっていいと思います。

オンライン受講するにあたっては、自分のパソコンでは画面が小さくてInDesignの説明画像が見にくいとか、スペックが足りなくてInDesignの動作が極端に遅い・固まってしまうということもあるかもしれません。

その際は、Winスクール ではパソコンの無料貸し出しもあります。

授業形態は「個人レッスン」です。
個別に直接指導してくれるので、受講生一人ひとりのスキルや理解度に応じて対応してもらえます。

また、Winスクール は、全国に6校しかない最高峰のAdobeの「プラチナスクールパートナー」に認定されているので、講座の品質も体制もAdobe認定の高品質!

受講料は比較的高めなWinスクール ですが、その分、AdobeCCを特別価格(36,740円/年)で購入できたり、卒業後も利用できる就職支援制度や、受講料が一部戻ってくる教育訓練給付制度など、サポート体制も充実しています。

わたしの個人的なWinスクール の印象は、受講システムや講座内容、料金体系などがオープンでわかりやすく、押し付けがましさもなくて良心的な雰囲気

もし、InDesignの他にIllustrator・Photoshopも学んでDTP全般の力をつけて就職・転職までしっかりと先のことまで考えているのなら、Winスクール はオススメです。

InDesign CC講座
  • 学べるソフト:InDesign
  • 受講時間:90分×14回(21時間)
  • 受講料:104,500円
  • 入学金:19,800円
  • 教材費:4,400円(総額:128,700円)
DTPデザイナー Plus講座
  • 学べるソフト:InDesign、Illustrator、Photoshop、クリエイター能力認定試験対策
  • 受講時間:90分×50回(75時間)
  • 受講料:270,600円
  • 入学金:19,800円
  • 教材費:13,200円
  • 教育訓練給付制度あり(60,720円支給)
  • 給付金を差し引いた総額:242,880円

まずは無料体験などで、実際の雰囲気を実感してみてください。
Winスクール のInDesign講座は「グラフィックデザイン」の中に分類されています。

Winスクール 無料体験・説明会 はこちら  資料請求 はこちら

ISA PCスクール

ISA PCスクールの主な特徴
  • 受講スタイル:通学 または オンライン
  • 指導形態:個別指導
  • 教室数は全国に12校
  • Adobe認定のプラチナスクールパートナー(全国に6校のみの最高峰のAdobeパートナー)
  • AdobeCC特別価格販売制度あり(37,900円/年)
  • 就職支援制度
  • DTP関連の認定試験対策の講座もあり

ISAもWinスクール同様に、Adobeのプラチナスクールパートナーです。

ISAのInDesign単科講座の特徴は、基礎と実践が別コースに分かれている点。

「InDesignの基礎操作はできるから、実践的な内容を学びたい」という人には、基本講座を省いた安い価格で効率的に学べます。

ISAに申し込む際は、受講スタイル(通学・オンライン)や受講料、AdobeCCを特別価格で購入できるかどうかなど、パターンによって注意点があるので、まずは個別相談での詳細確認が必須です。

InDesign
  • 学べるソフト:InDesign
  • 受講時間:20時間
  • 受講料:88,000円
  • 入学金:20,000円、別途教材費
  • 総額:108,000円+教材費
InDesign実践
  • 学べるソフト:InDesign
  • 受講時間:15時間
  • 受講料:79,200円
  • 入学金:20,000円、別途教材費
  • 総額:99,200円+教材費

ISA PCスクール 無料体験はこちら 資料請求はこちら

ISAも、教育訓練給付制度が適用される講座がありますが、「WEB・DTPデザイナースペシャリストコース(154時間)」(総額462,000円ー給付額92,400円=総額369,600円)という総合講座のみで、InDesign講座は適用にならないので注意。

Adobe公式サイト 公式サイトでInDesignを詳しく見てみる

JaGraプロフェッショナルDTP&Webスクール

JaGraプロフェッショナルDTP&Webスクールの主な特徴
  • 受講スタイル:通学 または Zoom配信
  • 指導形態:教室での一斉授業(日時指定の時間割制)
  • InDesign集中講座で基本から応用機能まで網羅
  • 教室は東京都中央区日本橋のみ
  • Adobe認定トレーニングセンター

JaGraプロフェッショナルDTP&Webスクール」は、一般社団法人日本グラフィックサービス工業会(通称:ジャグラ)が運営するスクールです。

JaGra(ジャグラ)は一般には知名度は低いですが、中小の印刷関連会社を対象とした団体組織で、業界ではよく知られていて、ジャグラ会員企業向けのセミナーなどよく利用されています。

JaGraのInDesign講座の特徴は、基本から応用機能まで網羅されていること。
InDesignとExcel連携の自動処理と応用機能の講座に1日費やしているのは、おそらくJaGraだけだと思います。

気をつけたいことは、授業は1〜2日間で多くの機能を集中的に説明されるのでかなり疲れます。全くの初心者にはオススメしません。
Adobeスクールパートナーの認定校でもないので、AdobeCCの特別価格販売制度もありません。

また、多機能なInDesignを一気に説明されるので、その後に自分のものとして定着させるには、講習完了後に一人で相当量の総復習する覚悟が必要です。

InDesignベーシックトレーニング
  • 学べるソフト:InDesign
  • 受講時間:5.5時間(1日完結)
  • 受講料:20,900円
InDesign実務必須テクニック
  • 学べるソフト:InDesign
  • 受講時間:11時間(2日間)
  • 受講料:41,800円
InDesign実践講座~Excel連携&応用機能編
  • 学べるソフト:InDesign、(Excelも使用)
  • 受講時間:5.5時間(1日完結)
  • 受講料:22,000円

JaGra 公式サイトTopページ
JaGra お問い合わせ・資料請求・資料ダウンロード

AdobeCCの特別価格販売はないので、その場合は「デジタルハリウッド」や「アドバンスクール」の特別価格(39,980円)を利用するのがオススメ。

バンフートレーニングスクール

バンフートレーニングスクールの主な特徴
  • 受講スタイル:通学
  • 印刷会社の研修部署がつくったスクール
  • InDesign講座は通学のみ(東京の飯田橋駅)
  • 少人数制の集合形式授業
  • Adobe認定のブロンズスクールパートナー

バンフートレーニングスクールは、株式会社帆風(ばんふう)という印刷会社の研修部署が立ち上げた通学制のスクールです。

バンフーの講座では、自社の社員向けの研修カリキュラムがベースになっているので、現場で使える実践力をつけることを重視しています。

バンフーは、講座の組み立てがユニークで、入門編の受講後は実践編の3講座の順番を自由に決めることができます。
例えば、「表の作成」から学びたい、「画像リンク」から始めたい、といった具合に受講生が自由に受講順を選べるのです。

また、InDesign講座に、他のIllustratorやPhotoshopの講座を自由に追加して、自分だけのコースにカスタマイズすることも可能です。

例えば、「InDesignとIllustratorの入門のみ」というような柔軟な組み合わせもできますから、自分の希望にあったコース作りができます。

InDesign講座
  • 学べるソフト:InDesign
  • 受講時間:12時間(3時間×4回)
  • 受講料:49,500円

バンフーはスクールパートナーではありますが、AdobeCCの特別価格販売の対象となるのは「アドビ認定プロフェッショナル対策講座(Illustrator・Photoshopのみ)」の受講と、認定試験の受験が条件で、InDesignを含む講座は対象ではありません。

バンフーで学ぶ際もJagraの項で説明したのと同様に、AdobeCCの購入はデジタルハリウッドとの併用利用がオススメです。

デジタルハリウッド「Adobeマスター講座」

デジタルハリウッド「Adobeマスター講座」の主な特徴
  • 受講スタイル:オンライン動画視聴(無料)
  • 質問OK・添削課題あり
  • Adobe認定のプラチナスクールパートナー(全国に6校のみの最高峰のAdobeパートナー)
  • AdobeCC特別価格販売制度(39,980円/年)
  • 仕事紹介制度
  • デジハリストア」でモリサワフォントやハードウェアを学割価格で購入可

デジタルハリウッド(デジハリ)の「Adobeマスター講座」は無料の基礎講座とAdobeCCのセット販売プランです。
このプランは講座受講の目的だけでなく、ユーザーの利用用途はさまざまです。

例えば、
AdobeCCの購入手段として利用
無料講座でAdobe入門したい
「有名校であるデジハリ・オンラインスクールの学習手法を体験して今後のステップアップにつなげたい」などのニーズに応えています。

中でも一番多いのが、動画は見ずにAdobeCCの購入手段としての利用。
普通に買えば7万円超のAdobeCCコンプリートプランが39,980円で手に入るのですから、初心者からベテランまで、利用価値は高いのです。

このような「基礎動画とAdobeCCのセットで39,980円」は、他に「アドバンスクール」「ヒューマンアカデミー 」の2つがありますが、デジハリはネームバリューもあり、他のWebデザインコースや3DCGコースなど実践講座の充実度も高いため、最近では他の2校と比較してダントツの人気度を誇っています。

JaGraバンフーなどAdobeを特別販売していないスクールで、受講と同時に自分用のAdobeCCが必要なら、デジハリの「Adobeマスター講座」との併用がオススメです。

講座内容は3校それぞれで異なっていて、「デジタルハリウッド Adobeマスター講座」では、「InDesign」「Illustrator/Photoshop」「HTML/Dreamweaver」「After Effects/Premiere」の4科目6ソフト。

その中のInDesign講座は、デジハリが有料の単科講座(5時間分)として44,000円で販売している内容の基礎部分(3時間分)です。

InDesignの解説本

InDesignの入門書としては、「初心者からちゃんとしたプロになる InDesign基礎入門」をまずオススメします。

「基礎入門」と題していますが、浅すぎず深すぎない丁度良いボリュームの「基本はこれでバッチリ!」と言える解説本です。

著者は、森 裕司さん。「InDesignの勉強部屋」というWebサイトの運営者でもあります。
森さんは、Adobe関連のイベントなどにもよく登壇されている人で、彼の解説は丁寧で初心者にもわかりやすいです。

InDesign単体プラン

これまで紹介してきたAdobeCC特別販売は、1年契約のコンプリートプランしかありません。

もし、「1年も使わない」とか「InDesignがあればいい」というのなら、「InDesign単体プラン」で購入することもできます。

InDesign単体で1ヶ月単位の契約なら月々3,828円、年間契約でも28,776円/年です。

InDesignの単体プランは、Adobeの公式サイト(ショップ)で販売されています。
「年間プラン一括払い」「年間プラン月々払い」「月々プラン」から選べます。

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アンカー付きオブジェクトの作り方:インライン・行の上・カスタム設定 https://dtpscriptin.com/indesign-anchor-object/ https://dtpscriptin.com/indesign-anchor-object/#respond Mon, 14 Aug 2023 07:17:23 +0000 https://dtpscriptin.com/?p=13077

InDesignの「アンカー付きオブジェクト」とは、テキスト中にアンカー付きで挿入されたオブジェクトのことです。 アンカーは、テキスト量の増減に連動して文字と同じように移動するので、文字修正のたびに画像位置を修正する必要 […]]]>

InDesignの「アンカー付きオブジェクト」とは、テキスト中にアンカー付きで挿入されたオブジェクトのことです。

アンカーは、テキスト量の増減に連動して文字と同じように移動するので、文字修正のたびに画像位置を修正する必要がありません。

「アンカー付きオブジェクト」として挿入したオブジェクトは、挿入したアンカーの位置に表示するだけでなく、アンカーを挿入したテキストフレームの外側に表示することもできます。

挿入できるオブジェクトはJPEGなどの画像、InDesignで作ったテキストフレームやグラフィックもアンカー付きオブジェクトとして挿入できます。

この記事では、下記のレシピ原稿のサンプルを使って、InDesignの3種類の「アンカー付きオブジェクト」の機能を紹介します。

【InDesign】本文中にアンカー付きオブジェクトを挿入した仕上がり例
【InDesign】本文中にアンカー付きオブジェクトとして挿入するオブジェクトを準備して並べた図
本体のテキストフレームとその中に挿入する部品。
各テキストにはそれぞれ段落スタイルを作成して適用

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インラインオブジェクト

まずはInDesignドキュメントの本文の最終行の文中に、下図のような牛と小麦の2つのJPEG画像を挿入します。

【InDesign】本文中にインラインオブジェクトとして挿入するJPEG画像2つを並べた図
インラインオブジェクトとして挿入するJPEG画像2つ

画像をひとつだけ選択して、コピーします。
次に、画像の挿入位置に挿入カーソルを立てて、ペーストします。
(同時に複数個をアンカーオブジェクトとしてペーストすることはできません。)

牛の画像の後ろにスペースを入力して、小麦画像も同様にコピペで挿入します。

これだけで、2つの画像がインラインオブジェクトとして配置され、周囲の文字量が変わればそれに応じて一緒に動くようになりました。

挿入した画像を右クリックすると、メニューに「アンカー付きオブジェクト」>「オプション」の項目が登場し、「アンカー付きオブジェクトオプション」のダイアログが表示できるようになります。

【InDesign】画像をアンカー付きオブジェクトとして挿入すると「アンカー付きオブジェクトオプション」がメニュー項目として表示される、という実際例
アンカー付きオブジェクトには、メニュー項目に『アンカー付きオブジェクト』が登場

挿入前の画像の右クリックメニューには、「アンカー付きオブジェクト」の項目はありません。

【InDesign】アンカー付きオブジェクトではない画像は「アンカー付きオブジェクトオプション」のメニュー項目が表示されない、という実際例
普通の画像には、メニュー項目も非表示

より簡単にインラインオブジェクトを配置するには、選択した画像の右上に表示されるレイヤーカラーの正方形を、マウスで持ったまま目的の挿入位置にShift+ドラッグ&ドロップします。

次に、テキストフレームで作成した「InDesign」と「Illustrator」の枠囲み文字をインラインオブジェクトとして挿入していきます。

JPEGでもテキストフレームでも、挿入方法は同じです。
コピー&ペーストするか、右上の■をShift+ドラッグ&ドロップで配置します。

配置した行をよく見ると、挿入した行の位置が少し下にずれています。
配置したオブジェクトが文字サイズよりも大きいと、このようにズレてしまいます。

【InDesign】インラインオブジェクトとして挿入したオブジェクトの高さが、本文テキストの文字サイズよりも大きいと、行の送り方向の位置がズレてしまう例
挿入したオブジェクトの高さがテキストよりも大きいと行がずれる

これを修正するには、インラインオブジェクトを選択して下方向へ引っ張るようにドラッグします。
めいっぱい引っ張ってマウスを離すと、行の位置が元に戻ります。

動かしたインラインオブジェクトの位置を戻すには、文字ツールでオブジェクトを選択してベースラインシフトで調整します。

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行の上オブジェクト

次に、「行の上オブジェクト」で見出し行の背景にのれんを配置していきます。

【InDesign】アンカー付きオブジェクトの「行の上」で挿入したJPEG画像の例

この例では、見出し文字の背後にのれん画像が配置されているので勘違いしそうですが、「行の上」の「上」というのは、「レイヤー的な上」のことではありません。

ここでの「上」は、「オブジェクトを配置する行と、その前の行との間」という意味での「上」です。
(ここでは「先頭行」なので、前行はありませんが…)

のれん画像を挿入したら、「アンカー付きオブジェクトオプション」のダイアログを開いて「行の上」を選びます。

「後ろスペース」でマイナス値を入力して見出し行を上方向に移動させます。

次の行との間隔は、段落の「行送り」で調節します。
画像に「テキストの回り込み」を設定する方法もありますが、「回り込み」では思い通りの位置に配置できないことがあります。

「行の上オブジェクト」の挿入位置と重なり順の関係

「行の上オブジェクト」の「上」というのは、「レイヤー的な上」のことではありませんが、行中の挿入位置によって、前後の文字の重なりに影響します。

【InDesign】アンカー付きオブジェクトの「行の上」で挿入した画像は、挿入位置よりも前の文字は画像の背後に隠れてしまう例

上の例のように、のれん画像を先頭に挿入した場合は、その後ろに続く文字はのれん画像の上に重なります。

一方で、「【InDesign」の後ろに挿入すると、「【InDesign」はのれん画像の背後になって隠れてしまいます。

Adobe公式サイト  Adobe InDesignの機能を詳しく見てみる

カスタム配置

【InDesign】アンカー付きオブジェクトの「カスタム」でテキストフレームの外に配置したオブジェクトの例

InDesignのアンカー付きオブジェクトをカスタム設定すると、オブジェクトを挿入したアンカー位置にかかわらず基準位置を決めて、オブジェクトを表示することができます。

ここでは、レシピのテキストフレームの左肩に乗るようにレシピidを記載したテキストフレームを配置します。

レシピidのテキストフレームは横幅を節約したいので、90°回転させて配置したい位置に置きます。
挿入前に位置決めをしておくと、挿入後のアンカー付きオブジェクトのカスタム設定にその位置が読み込まれるので、後から修正する手間がありません。

このレシピidは校正用原稿として表示することを前提にしているので、邪魔にならないように仕上がりのテキストフレーム外に配置しました。

この例のように「アンカー付きオブジェクト」として挿入し、その後に「オブジェクトスタイル」に登録して、校了後にはオブジェクトスタイルの修正で背景のアミを「なし」にすることで、大量の修正も最小限の作業ですませることができるようになります。

カスタム配置の基準となる位置

「アンカー付きオブジェクト」の「カスタム設定」では、挿入するオブジェクトと本体となるテキストフレームの位置関係を指定して、オブジェクトの表示位置を決めます。

その際、本体のテキストフレームの基準位置はX方向(横組みでは字詰方向)とY方向(横組みでは行送り方向)で選べる項目が違います。

【InDesign】アンカー付きオブジェクトオプションダイアログ画面で設定できる基準位置。 X方向はテキストフレーム・アンカーマーカー・段枠・テキストフレーム・ページマージン・ページ枠の5種。Y方向は行(ベースライン)・行(キャップハイト)・仮想ボディの上・仮想ボディの中央・仮想ボディの下・行(行送りの先頭)・段枠・テキストフレーム・ページマージン・ページ枠の10種。
X方向とY方向の基準位置を組み合わせて、表示位置を決める

また見開き文書では、ノド小口を考慮して左右に振り分けることができるので、これらをうまく組み合わせると、最小限の手間で正確な位置に表示することが可能になります。

下の例は、アンカーを挿入した行の仮想ボディ中央にアンカー付きオブジェクトの天地中央を合わせ、見開き文書のページマージン左右外側に10mm離して配置するよう設定した例です。

【InDesign】アンカー付きオブジェクトのX基準・Y基準の組み合わせ例

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オブジェクトスタイル一番効率の良い作り方(基礎編) https://dtpscriptin.com/indesign-objectstyle-basic/ https://dtpscriptin.com/indesign-objectstyle-basic/#respond Thu, 20 Jul 2023 05:54:53 +0000 https://dtpscriptin.com/?p=12824

InDesignのオブジェクトスタイルは、「オブジェクトのためのスタイル」です。 InDesignで作成した図形や、外部ファイルとして配置した図形、InDesignのテキストフレームやグリッド枠などの体裁を、まとめて保存 […]]]>

InDesignのオブジェクトスタイルは、「オブジェクトのためのスタイル」です。

InDesignで作成した図形や、外部ファイルとして配置した図形、InDesignのテキストフレームやグリッド枠などの体裁を、まとめて保存しておけます。

要するに「段落スタイル、あるいは、文字スタイルのオブジェクト版」です。

オブジェクトスタイルを作っておけば、複雑な体裁も1回のクリックで整えることができるので、詳細な内容で、かつ大量のオブジェクトでも簡単にコントロールできて、とても便利です。

この記事では、オブジェクトスタイルのオススメの作成手順を紹介します。

基本の作成手順を押さえれば、複雑な体裁のオブジェクトスタイルの作成も、効率良く完成させられるようになりますよ。

Adobe公式サイト  Adobe InDesignの機能を詳しく見てみる

オブジェクトスタイル作成手順の概要

オブジェクトスタイルの作成手順
  1. 試作品の作成(体裁作り・位置決め)
  2. 試作品から、オブジェクトスタイルを作成
  3. オブジェクトを新規作成し、2.で作成したスタイルを適用
  4. 試作品から取り込まれていない体裁を「オブジェクトスタイルオプション」ダイアログで有効化

オブジェクトスタイルの新規作成は、既存オブジェクトから体裁設定を取り込んだあとに、自動で取り込めていない体裁を調整して完成させます。

図形(グラフィックフレーム)の場合

早速、実際のInDesignの画面操作の例を示しながら、オブジェクトスタイルを作成していきます。

まずはじめに作成するのは、長方形ツールを使って作成した次の図形です。

STEP
試作品として「枠囲み」を作る
InDesignのオブジェクトスタイルを適用した完成形
InDesignの長方形ツールで作成した枠

長方形ツールを使って、上のような図形を作りました。
罫線と塗り、コーナーには内側に角丸を作り、効果で影もつけてあります。

大きさは、幅80mm × 高さ25mm。
表示位置は、ページの上マージンぴったりに合わせ、左右はセンターです。

これで、オブジェクトスタイルの元となる試作品が完成です。

STEP
試作品から「オブジェクトスタイル」を作成

作成した試作品をクリックして選択し、「オブジェクトスタイル」のパネルを開きます。

InDesignのオブジェクトスタイルを、作成済みの図形から新規作成する
既存のオブジェクトを選択して新規作成すると、その体裁がスタイルに読み込まれる

オブジェクトスタイルのパネルでは、[基本グラフィックフレーム]に「+」がある状態で選択されているので、そのまま「新規スタイルを作成」をクリックします。

これで、オブジェクトスタイルパネルに「オブジェクトスタイル1」という新規スタイルが作成できました。

【InDesign】オブジェクトスタイル新規作成し、「オブジェクトスタイル1」という新しいスタイルが登場したパネル
STEP
新規図形にオブジェクトスタイルを適用

次に、長方形ツールで、まだ何も体裁が設定されていない図形を描きます。

この図形に、いま新規作成した「オブジェクトスタイル1」を適用します。

【InDesign】新規作成した四角枠にオブジェクトスタイルを適用する

新しく作った四角枠に、作成したばかりのオブジェクトスタイルを適用した結果が下の図です。

残念ながら、試作品と同じ体裁は再現できていません。

【InDesign】試作した四角枠からオブジェクトスタイルを新規作成した直後に、別の新規枠にそのオブジェクトスタイルを適用しても、全ての設定が有効にはなっていない。

オブジェクトスタイルを新規作成しても、元にした試作品の全ての体裁がスタイルに丸ごと取り込まれるわけではないのです。

でも大丈夫。
試作品の設定はちゃんと読み込まれています。
ただその設定が無効になっているだけなので、あとはオブジェクトスタイルオプションのダイアログで、大きさや位置情報を有効化して、少し調整すれば良いのす。

STEP
試作品と違う箇所を有効化

ここからは、「オブジェクトスタイルオプション」のダイアログで、試作品の設定がオブジェクトスタイルで有効になるように微調整していきます。

が、その前にまず、スタイルの名称を「見出し図形」(適宜、お好みで)に変更しておきます。

【InDesign】オブジェクトスタイルパネルのスタイル名を右クリックして、該当するスタイルを編集する。
スタイル名を普通に左クリックすると、意図しないオブジェクトにうっかりスタイル適用してしまうかも。
スタイルの編集は右クリックメニューから「編集」を選ぶのをオススメします。
【InDesign】オブジェクトスタイルオプションパネルでスタイル名を変更する
名称を変更したら「OK」して、まずは保存!

「サイズと位置のオプション」:大きさの設定

まずは、サイズ指定を有効化します。

「オブジェクトスタイルオプション」ダイアログ内の左側「基本属性」のエリアから「サイズと位置のオプション」を選びます。

【InDesign】オブジェクトスタイルオプションパネルで「サイズ」を設定する(オブジェクトの幅と高さ)
「オブジェクトスタイルオプション」ダイアログ内の左側「基本属性」のエリアから「サイズと位置のオプション」を選ぶ

サイズ欄の「調整:」で「高さと幅」を選ぶと、試作品から読み込まれた値がアクティブになって設定完了です。

試作品の段階で位置決めした数値が読み込まれているので、ここで数値を入力する必要はありません。

「サイズと位置のオプション」:表示位置の設定

次に、表示位置を設定します。

表示位置は上下左右の両方を設定するので、画面中央に表示されている「位置」で「調整:」を「X と Y」にします。

【InDesign】オブジェクトスタイルオプションパネルで「表示位置」を設定する(基点とオフセット量)
縦・横の両方を所定の位置に調整するときは「X と Y」を選ぶ

「調整:」のすぐ下にある「基準点:」の9個の四角は、オブジェクトそのものの位置を表しています。

【InDesign】オブジェクトスタイルオプションパネルで「位置」を設定する際のオブジェクトの基準点の説明。「基準点:」で選んだ位置がオブジェクトの位置を表す
ダイアログ内の「基準点:」が示しているのは、オブジェクトの位置

位置の調整も、「なし」を「X と Y」に変更するだけで詳細設定がアクティブになりました。

これで、試作品で設定した位置がオブジェクトスタイルにも反映されたわけですが、位置については、自動で読み込まれている考え方が適正かどうかを確認する必要があります。

試作品から読み込まれた「位置」は、オブジェクトの左上の角を、左右(X)・上下(Y)の両方とも、「ページ枠」に対してどこに置くのか(オフセット量)が入力されています。

【InDesign】オブジェクトスタイルの「位置」が「ページ枠」「左上角」の場合は、オフセット量は(65, 20)となっている
揃え方の基準が、枠の制作意図に合致していない

オブジェクトの位置としては、結果的にはこれで合っていますが、正しくは「『ページマージン』に対して、オブジェクトの位置を合わせる」というのが、ここでの適切な考え方です。

【InDesign】元の図形から読み込まれたオブジェクトスタイルの「位置」は、ページ枠が基準になっていて、このままでは適正な考え方ではない例。
オフセット量は、適正な考え方のもとに設定しよう

下の図のように修正します。

横方向です。
「Xオフセット:」の下にある「基点:」で「ページマージン」選び、「Xオフセット:」を85mmに設定します。

縦方向も「Yオフセット:」で、「基点:」を「ページマージン」にしますが、オフセット量は上端なので 0 です。

【InDesign】オブジェクトスタイルの表示位置の設定を上図から下図に変更する
基準点、オフセット量、基点のそれぞれを、X・Yともに変更する
「基点:」の種類
ページ枠

ドキュメントのページサイズそのもの(A4とかB5とか)を基準にする

ページマージン

ドキュメントの上下左右のマージンを考慮した範囲を基準にする

オブジェクトスタイルの位置設定は、「場所があっているからOK」などとそのまま使うのではなく、配置の意図をきちんと反映させておきましょう。

そうすれば、例えば今後オブジェクトの幅を変更した場合でも、オフセット量の再計算をしなくてすみます。

スタイル作成するときは「後でどんな修正の可能性があるのか」を念頭にして作ると、良いスタイルが作れます。

四則演算記号で数値入力する

InDesignの数値入力欄では、単純な四則演算もできます。

たとえば、このオブジェクトの「Xオフセット量」は、
「170mm ÷ 2」ですから、数値欄で「170/2」としてTabキーを押せば、計算結果が入力できます。(リターンキーを押すと、設定が丸ごと保存されてダイアログが閉じるので注意。)

【InDesign】ダイアログ内などの数値入力欄で四則演算ができる例 「170/2」と入力。
数値入力の四則演算は、フォントサイズや%値の入力欄でも使用可

でも、「170mm」も計算させるために「(210-40)/2」としても、エラーになりますので、あしらからず…

【InDesign】ダイアログ内などの数値入力欄では四則演算ができるが、カッコつきの計算などはエラーとなる例。 「(210-40)/2」と入力。
( )で囲んだりするのはダメ
STEP
完成

これで、試作品で設定した体裁が全てオブジェクトスタイルに反映できました。

最後にもう一度、新規に図形を作ってオブジェクトスタイル「見出し図形」を適用し、一発で思い通りの体裁になったら完璧に完成です。

【InDesign】完成したオブジェクトスタイルを、新規作成した長方形フレームに適用して確認する
オブジェクトスタイル作成直後に新規図形にスタイルを当てると、どこが未設定なのかが明白にわかるので、設定漏れがなくなります。

オブジェクトスタイル作成直後に新規図形にスタイルを当てると、どこが未設定なのかが明白にわかるので、設定漏れがなくなります。

Adobe公式サイト  Adobe InDesignの機能を詳しく見てみる

テキストフレームの場合

STEP
試作品の「テキストフレーム」を作る

テキストフレームも、まずは試作品作りからです。

InDesignのテキストフレームツールを使って、下のようなテキスト3行分のタイトル枠を作りました。

InDesignのテキストフレームにオブジェクトスタイルを適用した完成形
InDesignのテキストフレームで作成したタイトル風の枠

テキストフレームには、罫の種類太さ塗りフレーム内マージンを設定してあります。

大きさは、自動サイズ調整で「高さの最小値:77mm」「幅の最小値:170mm」、3行固定とするので「改行なし」にチェックです。

【InDesign】「テキストフレーム設定」でフレーム内マージン10mm、サイズ調整の起点を左上、高さ77mm、幅170mmに設定

中のテキストには、次の段落スタイルを作成し、
 1行目を「アプリ名」、
 2行目を「テーマ1」、
 3行目を「テーマ2」 として適用。

さらに、各段落スタイルには「次のスタイル」を指定してあります。
 1行目「アプリ名」の「次のスタイル」は「テーマ1」、
 2行目「テーマ1」の「次のスタイル」は「テーマ2」 です。

【InDesign】段落スタイル「アプリ名」の設定パネルで、「次のスタイル」に「テーマ1」に設定。
「テーマ1」の設定パネルでは、「次のスタイル」に「テーマ2」を設定する。
「次のスタイル」で選択した段落スタイルが、次行の段落に自動で適用される

これで試作品が完成しました。

STEP
オブジェクトスタイルの作成

試作品ができたら、図形の試作品のときと同様に、「オブジェクトスタイル」パネルで新規のオブジェクトスタイルを作成し、名称を変更します。

ここでの名称は「囲み枠」としました。

【InDesign】完成したテキストフレームを選択して、オブジェクトスタイルの新規作成をボタンをクリックする。 オブジェクトスタイルの名称は「囲み枠」に変更。
オブジェクトスタイルの作成は、体裁を作成したオブジェクトから作成するのが効率的です
STEP
新規テキストフレームに適用

オブジェクトスタイルが新規作成できたら、新たにテキストフレームを作ります。

中のテキストも入力して、作成したオブジェクトスタイル「囲み枠」を適用します。

【InDesign】作成したオブジェクトスタイルを、まっさらなテキストフレームに適用して、思い通りに設定されているかどうかを確認する。
STEP
「オブジェクトスタイルオプション」ダイアログで調整

ここからは、「オブジェクトスタイルオプション」のダイアログで、試作品の体裁が反映されていない箇所を調整します。

段落スタイルの登録

オブジェクトスタイル適用後のテキストフレームを見ると、中のテキストに段落スタイルが適用されていません。

ダイアログ内左側の「基本属性」エリアから「段落スタイル」をクリックして有効化します。

【InDesign】オブジェクトスタイルオプションの「段落スタイル」を適用した画面。まだ「次のスタイルを適用」がチェックされていないので、全ての段落が1行目と同じ段落スタイルになっている例。

1行目の段落スタイルは反映されましたが、これだけでは2行目・3行目が適用されないので、「段落スタイル:」のすぐ下にある「次のスタイルを適用」にチェックを入れます。

【InDesign】オブジェクトスタイルオプションの「段落スタイル」設定で「次のスタイルを適用」をチェックすると、段落スタイル作成時の設定が有効になった例。

これで、全ての行に段落スタイルが正しく適用されました。

STEP
仕上がりの確認

思い通りに仕上がっているかどうか確認します。
再度適当な大きさのテキストフレームを作り、
 「InDesign」
 「(オブジェクトスタイル)」
 「テキストフレーム」 と、3行入力します。

そして「オブジェクトスタイル」パネルの「囲み枠」をクリック!

【InDesign】作成したオブジェクトスタイルを、まっさらなテキストフレームに適用して、思い通りに設定されているかどうかを確認する。
まっさらなテキストフレームを作成して、オブジェクトスタイル「囲み枠」を適用。
ガイドライン上に配置して、大きさ調整の基準位置(左上角)も確認する。
STEP
注意点:自動サイズ調整

オブジェクトスタイルの「テキストフレーム自動サイズ調整」は、少し注意が必要です。

テキストフレームの自動サイズ調整は、「高さのみ」と「幅のみ」だけでなく、「高さと幅」「高さと幅(縦横比を固定)」という縦横の両方を調整する方法もあります。

試作品では、高さと幅の最小値を決めて左上角を起点に伸び縮みするように設定しましたが、以下の例では、最小値を決めずに、上下左右センターを起点にしてみました。

【InDesign】オブジェクトスタイルの「テキストフレーム自動サイズ調整」を「高さと幅」、起点を上下左右センター、制約は「改行なし」のみ、とした設定画面

このオブジェクトスタイルを適用すると、上下センターがずれます。

【InDesign】オブジェクトスタイルの「テキストフレーム自動サイズ調整」を「高さと幅」、起点を上下左右センター、制約は「改行なし」のみ、とした設定で、テキストフレームにスタイルを適用すると、起点とした位置がズレている画面

テキストフレームに、単独で「テキストフレーム設定」で設定した場合はずれることはありませんが、オブジェクトスタイルにしてしまうと思い通りの結果を得ることができません。

「上下センター」ではなく「下端センター」にしても、下辺位置がズレます。

おそらくは、「高さと幅の最小値決める」と「改行なし」のふたつの制約条件の有無が、ズレるかズレないかのポイントになるのではないかと思います。

ですので、オブジェクトスタイルの「テキストフレーム自動サイズ調整」を最も安全に使うなら、横組みなら「高さ」のみ、縦組みなら「幅のみ」の調整にして使ってみてください。

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(まとめ)オブジェクトスタイルの作成手順

これまでに紹介した手順をまとめます。

STEP
試作品の作成

必要な体裁を設定した「試作品」を作ります。

試作品は、普段よく使うメニューやパネルなど、いつもの慣れたやり方でOKです。

試作品作りのポイント
  • 図形なら、罫線・塗り・効果・角の形状などを設定。
  • テキストレームなら、上下の揃え位置・マージン、段落スタイルを作成して適用しておく。
    必要に応じて「次の段落スタイル」なども作り込んでおく。
  • 大きさが決まっているなら、そのサイズで作る。
  • 表示位置も決まっているなら、その位置に配置する。
STEP
試作品からオブジェクトスタイルを作成
【InDesign】オブジェクトスタイルのパネル

作った試作品をもとに、「オブジェクトスタイル」のパネルから「新規スタイルを作成」をクリックし、新しいオブジェクトスタイルを作成します。

STEP
オブジェクトを新規作成し、作成したスタイルを適用

次に、新たな図形(または、テキストフレームなど)を作成し、新しく作られたオブジェクトスタイルを適用します。

【InDesign】作成直後のオブジェクトスタイルを、まっさらな図形に適用して、どの設定が足りないのかを比較判断する
この段階では読みオブジェクトスタイルは未完成

未完成のオブジェクトスタイルを新規の図形に適用すると未設定の箇所が明白になるので、オブジェクトスタイル作成時の設定漏れがなくなります。

作成直後のオブジェクトスタイルを、もとの試作品にそのまま適用すると、試作品の体裁はそのまま保持され、あたかもオブジェクトスタイルが完成したかのように見えます。

これでは、実際にオブジェクトスタイルを使うときに、足りない設定を改めて修正しなければなりません。

STEP
「オブジェクトスタイルオプション」ダイアログで微調整

試作品と、オブジェクトスタイル適用直後の状態を見比べて、足りない設定は「オブジェクトスタイルオプション」ダイアログで設定します。

修正があれば、「オブジェクトスタイルオプション」ダイアログで、プレビューしながら修正し完成です。

オブジェクトスタイルは、初めから「オブジェクトスタイルオプション」ダイアログで作ることもできます。

「オブジェクトスタイルオプション」ダイアログでは、一つのダイアログ内だけで複数項目を設定できるので、簡単なオブジェクトなら、効率よく操作できます。

「オブジェクトスタイルオプション」ダイアログの操作に慣れたら、スタイルの一発作成にトライしてみてもいいかもしれません。

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https://dtpscriptin.com/indesign-objectstyle-basic/feed/ 0
正規表現一覧:正規表現スタイルでのマッチング結果付き https://dtpscriptin.com/regex-examples/ https://dtpscriptin.com/regex-examples/#respond Wed, 10 May 2023 13:08:23 +0000 https://dtpscriptin.com/?p=12183

InDesignの正規表現の記法と、その例を正規表現スタイルにしたマッチング結果のサンプルを一覧にしています。まだ作成途中です。まずは「文字を表すもの」の作成から始めています。 正規表現スタイルでのマッチング結果には、該 […]]]>

InDesignの正規表現の記法と、その例を正規表現スタイルにしたマッチング結果のサンプルを一覧にしています。
まだ作成途中です。まずは「文字を表すもの」の作成から始めています。

正規表現スタイルでのマッチング結果には、該当箇所をピンク色の文字で示しました。

検証したバージョンは、InDesign2023です。

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文字を表すもの

リテラル:(文字そのもの) 

正規表現の例:

リテラル

意味/注意点

入力した文字そのもにマッチ。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「リテラル」の検索結果で「リテラル」がマッチしている例

任意の1文字: .(ドット)

正規表現の例:

任意の.文字

意味/注意点

任意の1文字には、空白も含む。
「任意の 文字」にもマッチする。

改行文字は含まない。
「任意の¶文字」にはマッチしない。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「任意の.文字」の検索結果で「任意の一文字」がマッチしている例

タブ文字:\t

正規表現の例:

\t区切り

意味/注意点

タブ文字に続いて「区切り」がある場合ににマッチする。

「Tab」キーで入力したタブ文字は、InDesignの画面では「 » 」で表される。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「\t区切り」の検索結果で「(タブ文字)区切り」がマッチしている例

改行文字:\r

正規表現の例:

改行\r

意味/注意点

「改行」という文字に続いて、改行文字がある場合にマッチ。

改行文字は、右手のShiftキーの上あたりにある「enter」キーで入力。
InDesignでは、テンキー近くの「enter」は「改フレーム」になるので注意。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「改行\r」の検索結果で「改行(改行文字)」がマッチしている例

強制改行:\n

正規表現の例:

強制改行\n

意味/注意点

(InDesign拡張機能)

「強制改行」という文字に続いて、強制改行文字がある場合にマッチする。

強制改行文字とは、Shift+Enterで入力する改行。

強制改行は、見た目には改行されるが、同一の段落として扱われる。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「強制改行\n」の検索結果で「強制改行(強制改行文字)」がマッチしている例

数字:\d

正規表現の例:

\d

意味/注意点:

「数字」にマッチする。

当然ながら桁カンマやピリオドにはマッチしない。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「\d」の検索結果で、数字がマッチしている例

数字以外の文字:\D

正規表現の例:

\D

意味/注意点

数字以外の全てにマッチする。改行・強制改行などにもマッチ。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「\D」の検索結果で、数字以外の文字がマッチしている例

ホワイトスペース:\s

正規表現の例:

space\s

意味/注意点

「space」という文字に続いてスペース文字がある場合にマッチする。

InDesignのスペース文字とは、タブ文字・改行・強制改行と、InDesignのメニュー[書式]-[空白文字を挿入]から入力できるスペース。

マッチング結果を明確にするため、マッチする箇所は「マゼンタ100+下線」にした。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「\s」の検索結果で、ホワイトスペースがマッチしている例
グレー枠内のInDesignで入力できるスペース全てにマッチする

スペース以外の文字:\S

正規表現の例:

\S

意味/注意点

\sではない文字にマッチ。

マッチング結果を明確にするため、マッチする箇所は「マゼンタ100+下線」にした。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「\S」の検索結果で、スペース以外の文字がマッチしている例

任意の単語文字:\w

正規表現の例:

\w

意味/注意点

任意の単語文字にマッチする。

一般的に「任意の単語」は「_(アンダーバー)を含む英数文字」だが、InDesignでは和文にもマッチする。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「\w」の検索結果で、単語文字がマッチしている例。InDesignでは、和文もマッチする。

任意の単語文字以外:\W

正規表現の例:

\W

意味/注意点

「\w」でマッチする文字以外にマッチする。
InDesignでは和文にはアンマッチ。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「\W」の検索結果で、任意の単語文字以外がマッチしている例。InDesignでは、和文も除外される。

任意の大文字:\u

正規表現の例:

\u

意味/注意点

任意の大文字にマッチする。

全角・半角両方にマッチ。
ギリシャ文字・異字体にもマッチする。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「\u」の検索結果で、任意の大文字がマッチしている例

大文字以外の文字:\U

正規表現の例:

\U

意味/注意点

「\u」以外の文字にマッチ。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「\U」の検索結果で、大文字以外の文字がマッチしている例

任意の小文字:\l

正規表現の例:

\l

意味/注意点

任意の小文字にマッチ。

ギリシャ文字・異字体にもマッチする。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「\l」の検索結果で、任意の小文字がマッチしている例

小文字以外の文字:\L

正規表現の例:

\L

意味/注意点

「\l」以外の文字にマッチする。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「\L」の検索結果で、小文字以外の文字がマッチしている例

欧文アルファベット文字:[\l\u]

正規表現の例:

[\l\u]

意味/注意点

「\l」と「\u」を組み合わせると、大文字と小文字の両方にマッチする。
ギリシャ文字・異字体にもマッチ。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「[\l\u]」の検索結果で、欧文アルファベット文字がマッチしている例

漢字:~K

正規表現の例:

~K

意味/注意点

CJK統合漢字にマッチする(らしい)。

\(バックスラッシュ)は使わず「~K」と書く。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「~K」の検索結果で、漢字がマッチしている例

メタ文字のエスケープ:\

正規表現の例:

\\

\.

\$

\~

意味/注意点

メタ文字(正規表現の記述で使う文字)そのものにマッチする。

正規表現としての意味を持つ記号は、その文字の前に「\」を置くと一般の文字として認識される。
その他の文字も「\」に続く文字は一般の文字として認識される。
上記の例のほか、例えば「\A」は「A」を表す。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「\\」「\.」「\$」「\~」の検索結果で、「\」「.」「$」「~」がマッチしている例

文字コード(16進数)検索:\x{16進数コード}

正規表現の例:

\x{5B57}

意味/注意点

文字コードが「5B57」の「字」にマッチする。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索で「\x{5B57}」の検索結果で、「字」がマッチしている例

英数字(Posix):[[:alnum:]]

正規表現の例:

[[:alnum:]]

意味/注意点

Posix正規表現。
英数字にマッチ。

だが、InDesignでは英数字以外の和文もマッチしてしまう。

否定はカレットをつける。
[[:^alnum:]]

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignのPosix正規表現検索で「[[:alnum:]]」の検索結果で、英数字がマッチしている例

アルファベット(Posix):[[:alpha:]]

正規表現の例:

[[:alpha:]]

意味/注意点

Posix正規表現。
アルファベットにマッチ。

だが、InDesignではアルファベット以外の和文もマッチしてしまう。

否定はカレットをつける。
[[:^alpha:]]

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignのPosix正規表現検索で「[[:alpha:]]」の検索結果で、アルファベットがマッチしている例

数字(Posix):[[:digit:]]

正規表現の例:

[[:digit:]]

意味/注意点

Posix正規表現。
\dまたは[0-9]と同じ。

否定はカレットをつける。
[[:^digit:]]

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignのPosix正規表現検索で「[[:digit:]]」の検索結果で、数字がマッチしている例

アルファベット小文字(Posix):[[:lower:]] 

正規表現の例:

[[:lower:]]

意味/注意点

Posix正規表現。
小文字のアルファベットにマッチする。
異字体の小文字にもマッチ。

否定はカレットをつける。
[[:^lower:]]

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignのPosix正規表現検索で「[[:lower:]]」の検索結果で、アルファベット小文字がマッチしている例

記号文字(Posix):[[:punct:]]

正規表現の例:

[[:punct:]]

意味/注意点

Posix正規表現。
ASCII内の記号文字(パンクチュエーション)と、その字形集合にマッチする(とされている)。

否定はカレットをつける。
[[:^punct:]]

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignのPosix正規表現検索で「[[:punct:]]」の検索結果で、記号文字がマッチしている例

スペース(Posix):[[:space:]]

正規表現の例:

space[[:space:]]

意味/注意点

Posix正規表現。
「space」に続いてスペースがある場合にマッチする。

否定はカレットをつける。
[[:^space:]]

マッチング結果を明確にするため、マッチする箇所は「マゼンタ100+下線」にした。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignのPosix正規表現検索で「space[[:space:]]」の検索結果で、「space」とそれに続くスペースがマッチしている例

アルファベット大文字(Posix):[[:upper:]]

正規表現の例:

[[:upper:]]

意味/注意点

Posix正規表現。
大文字のアルファベットにマッチする。

否定はカレットをつける。
[[:^upper:]]

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignのPosix正規表現検索で「[[:upper:]]」の検索結果で、アルファベット大文字がマッチしている例

単語文字(Posix):[[:word:]]

正規表現の例:

[[:word:]]

意味/注意点

Posix正規表現。
単語文字にマッチする。

一般的に「単語文字」とは[[:alnum:]]とアンダーバーだが、InDesignでは和文にもマッチしてしまう。

否定はカレットをつける。
[[:^word:]]

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignのPosix正規表現検索で「[[:word:]]」の検索結果で、単語文字がマッチしている例

16進数字(Posix):[[:xdigit:]]

正規表現の例:

[[:xdigit:]]

意味/注意点

Posix正規表現。
16進数字を表現する際に使われる文字(0〜9、A〜F、a〜f)にマッチ。

InDesignでは対象文字の異字体の一部にもマッチする。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignのPosix正規表現検索で「[[:xdigit:]]」の検索結果で、16進数で使われるアルファベットと数字がマッチしている例

字形セット(Posix):[[=A=]](「A」は任意の文字)

正規表現の例:

[[=A=]]

[[=う=]]

意味/注意点

特定文字の字形セットにマッチ。

ここでの[[=A=]]は、半角大文字のA。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignのPosix正規表現検索で「[[=A=]]」「[[=う=]]」の検索結果で、「A」と「う」のそれぞれの文字と異字体がマッチしている例

Adobe公式サイト  Adobe InDesignの機能を詳しく見てみる

位置を表すもの

段落の先頭: ^

正規表現の例:

^InDesign

意味/注意点

行の先頭にある「InDesign」にマッチ。

強制改行した場合の先頭にもマッチする。
行中の「InDesign」にはマッチしない。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索「^」を使った検索結果で、行の先頭にある「Design」という文字がマッチしている例

段落の末尾: $

正規表現の例:

。$

意味/注意点

行末の「。」にマッチ。

強制改行にはマッチするが、自然改行の行末にはマッチしない。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索「$」を使った検索結果で、行の末尾にある「。(読点)」がマッチしている例

ストーリーの先頭: \A

正規表現の例:

\Aおはなし

意味/注意点

ストーリーの先頭の「おはなし」にマッチ。

連結した2番目以降のテキストフレームの先頭の「おはなし」にはマッチしない。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索「\A」を使った検索結果で、ストーリーの先頭にある「おはなし」という文字がマッチしている例

ストーリーの末尾: \Z

正規表現の例:

行目\Z

意味/注意点

ストーリー末尾の「行目」にマッチ。

ストーリーの最後に改行があるとマッチしない。

正規表現スタイルでのマッチング結果:

InDesignの正規表現検索「\Z」を使った検索結果で、ストーリーの末尾にある「行目」という文字がマッチしている例

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https://dtpscriptin.com/regex-examples/feed/ 0
正規表現スタイルの作り方〜どこよりもわかりやすい正規表現の基礎 https://dtpscriptin.com/how-to-use-regex-style/ https://dtpscriptin.com/how-to-use-regex-style/#respond Wed, 12 Apr 2023 06:49:51 +0000 https://dtpscriptin.com/?p=12061

Adobe InDesignの正規表現スタイルは、段落内に自動で文字スタイルを埋め込むことのできる便利なスタイル機能です。 この記事では、InDesignで正規表現を使うことを前提に、正規表現の基礎からInDesignの […]]]>

Adobe InDesignの正規表現スタイルは、段落内に自動で文字スタイルを埋め込むことのできる便利なスタイル機能です。

この記事では、InDesignで正規表現を使うことを前提に、正規表現の基礎からInDesignの正規表現スタイルの作成方法を、どこよりも易しくわかりやすく解説します。

リプちん

この記事を読めば、InDesignの正規表現スタイルが作れるようになるよ!

機能の検証バージョン:Adobe InDesign 2023(18.3)

正規表現って何?

正規表現は「文字列検索の表記法」のひとつです。

一般的な文字検索では、検索したい「文字そのもの」を検索画面に打ち込んで文字を探しますが、このときの検索結果は「その文字」だけです。

でも、正規表現を使うと文字の並び方のパターンで文字列検索できるので、パターンにマッチした文字を探し出せるのです。

正規表現を使って検索できる例
  • ( )で囲まれた文字
  • 「円」と「円」の前にある数字(4桁以上は桁カンマ付き)
  • 行の先頭にある「・(中黒)」
  • 「東京都」として使われていない「都」   などなど

正規表現スタイルとは

InDesignの「正規表現スタイル」というのは、「正規表現のパターン検索によって見つかった文字に、文字スタイルを適用する」という便利なスタイルです。

正規表現スタイルを作成しておけば、文字スタイルは自動で適用されるので、一つ一つの文字列に文字スタイルを適用する必要はありません。

正規表現は一般的に、「検索」のほかに「置換」にも用いられます。
InDesignでも、正規表現は「正規表現スタイル」以外に「検索・置換」でも使えます。

でも正規表現スタイルでは、文字の置換はしません。
InDesignの正規表現スタイルでは、特定の文字スタイルを自動適用させるために、正規表現のパターン検索を使っています。

Adobe公式サイト  Adobe InDesignの機能を詳しく見てみる

正規表現スタイルの作成方法

では、正規表現スタイルの機能を理解するために、簡単な作成例を示します。
手順は2STEPです。

STEP

文字スタイルを作成

正規表現スタイルを作成するには、必ず文字スタイルが必要です。

でも、正規表現スタイルで使うからといって、特別な文字スタイルを作るわけではありません。

文字スタイルは、あらかじめ文字スタイルパネルから作成しておいてもいいし、次の STEP2 で説明する「正規表現スタイルの設定」をする際に、「新規文字スタイル…」のボタンをクリックして作成してもOKです。

ここでは、あらかじめ下記のような「強調」という文字スタイルを作成しました。

InDesign:「文字スタイルの編集」ダイアログで、名称「強調」の文字スタイルを作成。(内容:文字カラーをマゼンタ100)
正規表現で使う文字スタイル「強調」を作成
正規表現スタイルで使う文字スタイルは…
  • 文字スタイルパネルから新規作成してもよい
  • 正規表現スタイルの作成時に「新規文字スタイル…」で作成してもよい
  • すでに使っている既存の文字スタイルを使ってもよい
STEP

正規表現スタイルの設定

正規表現スタイルは、各段落ごとに作成することもできます(後述)が、段落スタイル内に設定して運用する方法が最も一般的で、尚且つ最も威力を発揮します。

文字スタイルを適用する「テキスト」の入力

まず、「スタイル」という文字列に、文字スタイル「強調」が適用されるように設定してみます。
正規表現特有の記号は使っていませんが、これも立派な正規表現として機能します。

InDesign:「段落スタイルの編集」ダイアログ内で「正規表現スタイル」を設定。 テキスト欄に「スタイル」と入力。
段落スタイルパネルで正規表現スタイルを設定

上の例のように設定することで、段落スタイル「本文」が適用されている段落内の「スタイル」という文字に、「強調」という文字スタイルが適用されます。

適用結果の確認

下に示した適用後の状態を見ると、「スタイル」が文字スタイル「強調」が適用されてマゼンタになっているのが確認できます。

InDesign:正規表現スタイルが適用された状態。 段落スタイル「本文」が適用されている行の「スタイル」という文字に、文字スタイル「強調」が適用されている。

このように、InDesignの正規表現スタイルというのは、「テキスト:」のボックスに入力された文字(パターン)にマッチした箇所に、文字スタイルが適用されるのです。

正規表現スタイルによる文字スタイルが、文字に適用されているかどうかは、文字スタイルパネルでも確認できます。

本文でマゼンタの文字を選択して、文字スタイルパネルを見ると、パネル下部に「強調」と表示されています。

InDesign:正規表現スタイルによって適用されている文字スタイルは、「文字スタイルパネル」の下部にスタイル名が表示されている。
正規表現スタイルの設定によって適用されている文字スタイル名は、文字スタイルパネル下部に表示される

正規表現スタイルは、段落スタイルパネルや文字スタイルパネルのように、正規表現スタイル名を一覧で表示するパネルはありません。

また、段落スタイルパネルの正規表現スタイル設定の際に、作成済みの正規表現の記述を選択して呼び出すような機能もありません。(InDesign 2023時点)

正規表現スタイルは段落パネルから各段落に対して、個別に作成することもできます。

InDesign:段落ごとに正規表現スタイルを設定するには、段落パネルの右肩メニューから「正規表現スタイル」を選ぶ。
段落パネルから開いた正規表現スタイルのダイアログ

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正規表現の書き方

さて、ここからは正規表現の書き方についての解説です。

正規表現は「文字検索の表記法」ですから、表記法のルールを覚える必要があります。

ルールはたくさんありますが、一度に覚える必要はありません。
まずは基本的な記号を覚えて、その後はその都度調べながら、必要な表記ルールを1個ずつ覚えていけば良いのです。

メタ文字

正規表現では特定の半角文字に意味を持たせ、その文字を組み合わせることで文字の並びパターンを表現します。

この「特定の意味を持たせた文字」のことを「メタ文字」と言います。

「メタ文字」は全て半角文字です。
全角文字で入力すると正規表現としてではなく、普通の全角文字として認識されてしまいます。

以下に、代表的なメタ文字の一部とその意味を掲げました。
ここでいきなり覚える必要はありません。ふ〜ん…程度に眺めてみてください。

文字を表す
.(ドット)任意の1文字に一致
\tタブに一致
\d数字に一致
位置を表す
^段落の先頭に一致
$段落の終わりに一致
繰り返しを表す
?「 ? 」の直前の文字が「1個だけあるかもしれないし、ないかもしれない」場合に一致
「 ∗ 」の直前の文字が「1個以上あるかもしれないし、ないかもしれない」場合に一致
「+」の直前の文字が「1個以上ある」場合に一致
文字をグループ化する
( ) ( )内に検索したい文字列を入れて、グループ化する
|上記の( )で囲んでグループ化した各文字列を区切る
メタ文字を普通の文字として扱う
\「 \ 」の直後のメタ文字を普通の文字として検索する

(使用例)
 「\\」 バックスラッシュに一致
 「\?」 クエスチョンマークに一致

実践:文字のグループ化

ではさっそく、上で示した正規表現のメタ文字をいくつか使って、正規表現スタイルを作ってみます。

先の例では「スタイル」という文字だけを検索しましたが、それを少し加工します。

今回検索するのは、次の文字パターンです。

考え方

「段落スタイル」「文字スタイル」「正規表現スタイル」のどれか

これを正規表現で書くと、( )と|を使って次のように表します。

(段落スタイル|文字スタイル|正規表現スタイル)

少し見方を変えて、次のように考えてみます。

考え方

「段落」または「文字」または「正規表現」のあとに「スタイル」と続く場合

これを正規表現で書いたのが、次です。
「スタイル」という文字がひとつになったことで、冗長性がなくなってすっきりしました。

 (段落|文字|正規表現)スタイル

完成した表記を、InDesignの正規表現スタイルとして設定しましょう。
設定箇所は、「段落スタイルの編集」ダイアログの「正規表現スタイル」です。

InDesign:「段落スタイルの編集」ダイアログの正規表現スタイルで、「テキスト」欄に「(段落|文字|正規表現)スタイル」と入力する。
「テキスト:」欄に、正規表現を入力する

「OK」ボタンで確定して、適用結果を見てみます。

「文字スタイル」「段落スタイル」「正規表現スタイル」は、文字スタイル「強調」が適用されてマゼンタになっています。見出し文の「スタイル」はマゼンタにはなりません。

InDesign:正規表現スタイルが適用された状態。 段落スタイル「本文」が適用されている行の「スタイル」という文字に、文字スタイル「強調」が適用されている。
「段落スタイル」「文字スタイル」「正規表現スタイル」にだけ、文字スタイル「強調」が適用されている

「|」の意味は、厳密には「または」ではなく、区切られた各文字を先頭から評価して、「そうでなかったらその次」というのが本来の意味ですが、ここではわかりやすく「または」と読み替えています。

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実践:文字の種類

次に、数字に対して「上付き」の文字スタイルを当てるように設定してみます。

検索するのは、次のパターンです。

考え方
  • 1桁以上の数字に続いて半角の閉じカッコが1個ある場合。
  • 半角閉じカッコはないこともある。

正規表現で数字を表すには、「\d」を使います。
「+」をつけると、「+」の直前の文字が1回以上ある場合にマッチするので、この場合は1桁以上の数字にマッチさせることができます。

半角の閉じカッコは、メタ文字ではなく普通の文字として検索したいので「 \) 」のように、バックスラッシュをつけます。

さらに半角閉じカッコは、「1個あるかもしれないけど、ないかもしれない」という場合にもマッチするように「?」をつけました。

\d+\)?

これで、完成です。

この正規表現スタイルも前回同様に、段落スタイル「本文」の中に設定します。

InDesign:正規表現スタイルの設定で「\d+)?」と入力
正規表現スタイルは、一つの段落スタイルの中にいくつも設定できます
InDesign:文中の数字と、数字に続く ) に、文字スタイル「上付き」が適用されて、全て上付きになっている。

さて、ここで仕上がりを見ると、行の先頭の数字も上付きになってしまいました。

行頭の数字は箇条書きの番号なので、上付きにはしたくありません。

文中の数字のみに適用されるよう、上記の正規表現を修正することもできますが、ここでは、もうひとつ別の正規表現スタイルを追加して、先頭数字を親文字に戻します。

正規表現スタイルではなく「先頭文字スタイル」も使えますが、ここでは敢えて「正規表現スタイル」を使います。

実践:文字の位置

正規表現では、文字の位置を特定して検索することができます。

先の設定だけでは、段落の先頭にある数字にも上付きの文字スタイルが当たってしまいました。

これを、正規表現の「先頭」というパターンを使って、行の先頭にある数字に、上付きではない文字スタイル「行頭数字」を適用します。

使用する正規表現のメタ文字
  • 段落の先頭: 「 ^ 」
  • 数字: 「 \d 」
  • 1桁以上の数字: 「 \d 」の後ろに「 + 」をつける

^\d+

InDesign:正規表現スタイルの設定で「^\d+」と入力。
段落スタイル「本文」の「正規表現スタイル」に「行頭数字」を追加する
InDesign:行頭数字に正規表現スタイル「行頭数字」が適用され、上付きが解除された。

これで行頭の数字には、文字スタイル「行頭数字」が適用され上付きが解除されました。

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文字スタイルの混在適用と適用順序

InDesignの正規表現スタイルを使うと、同一文字に対して複数の文字スタイルを適用することができます。

「混在適用」は、文字スタイルパネルからは実現できません。

文字スタイルを混在適用させる場合には、正規表現スタイルを使います。
その際は、定義する際の順番に注意が必要です。

今回の例では、まず先に全ての数字に「上付き」の文字スタイルが適用され、そのあとで段落先頭の数字だけ、「文字位置:標準」にした文字スタイルが適用されています。

InDesign:正規表現スタイルの適用は、「上付き」「行頭数字」の順になっている。
全ての数字を上付きにした後に、段落先頭の数字を太字の親文字にしている。

ためしに、この正規表現スタイルの順番を入れ替えてみます。

正規表現スタイルの項目をクリックで選択した状態で、パネル下部の⬆⬇︎ボタンを押すと、順番が入れ替えられます。

InDesign:正規表現スタイルの適用は、「行頭数字」「上付き」の順にすると、思い通りにならない。
段落先頭数字の、文字の位置が「上付き」に上書きされてしまった。

順番を入れ替えると、最終的には最後に設定された「上付き」が適用されて、先頭数字も上付きになってしまいました。

一方で、文字スタイル「行頭数字」の設定には、位置「標準」のほかに、文字サイズ「18Q」・文字の太さ「B(ボールド)」にしていますが、文字のサイズと太さについては、後から適用した「上付き」の文字スタイル内では明示的に設定していないので、先頭数字は、文字スタイル「行頭数字」の「18Q」「B(ボールド)」が生きているわけです。

スタイルが上書きされる関係は、一般的な「段落スタイル」と、一般的な「文字スタイル」の関係と同じです。

「段落スタイルの設定項目のうち、変更したい項目は文字スタイル設定で明示的に入力し、段落スタイルの設定をそのまま引き継ぎたい項目は、文字スタイルの設定項目では空欄にしておく」というルールが、正規表現スタイルの文字スタイル適用順序にも当てはまる、というわけです。

正規表現スタイルに文字スタイルを上書きできる!?

正規表現スタイルで適用されている文字スタイルには、さらに手作業で文字スタイルを適用することができます。

「適用することができます」というより、「適用できてしまいます」と言うほうが正しいかもしれません。

先の正規表現スタイルで、後から数字の上付き設定をした場合でも、文字スタイルパネルから手作業で「行頭数字」の文字スタイルを選んで適用できてしまうのです。

InDesign:正規表現スタイルが適用されている文字に、さらに手作業で、文字スタイルを適用している例。 文字スタイルパネルには「スタイル混在」と表示される。
「文字スタイル」パネルから、個別にクリックしてスタイル適用

この場合でも、正規表現スタイルは適用されているので、文字スタイルパネルの下部の表示は「スタイル混在」となっています。

同一文字に対する文字スタイルの混在適用は、正規表現スタイルにマッチした箇所に、イレギュラーで別の文字スタイルを強制的に適用できるというメリットもありますが、複数人のオペレーターが編集作業をする場合や、多用しすぎた場合には事故のもとにもなり得るというデメリットも理解しておかなければいけません。

こうした混乱を起こさないためにも、正規表現スタイルを使う際には、運用ルールの徹底・周知も必要です。

正規表現スタイルに文字スタイルを上書きできるメリット・デメリット
  • イレギュラーな体裁には、手作業で文字スタイルを上書き適用できる
  • 多用して複雑になると、作業の煩雑化や事故のもと

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正規表現の最適練習ツールは?

正規表現を覚える一番良い方法は、自分が普段使うツールで練習することです。

なぜなら、正規表現には「方言」と言われる、ツールによる書き方ルールの微妙な違いがあるためです。

特に、InDesignはDTPアプリケーションですから、一般的なテキストエディタとは違うInDesignだけの拡張表現がたくさんあります。

ですから、「InDesignで正規表現を使えるようになりたい」のなら、InDesignで練習してください。

正規表現スタイルの利用

InDesignで正規表現を勉強する方法として、私がオススメしたいのは、ここで説明してきた「正規表現スタイル」です。

「正規表現スタイル」なら、適用後の文章を見れば結果が即座に確認できます。

練習用の文字スタイルの設定は、文字カラーを「マゼンタ」にしたり、「上付き」「太字」など単純な文字スタイルにしておくと、適用状況が一目瞭然です。

InDesignの正規表現スタイルは、
「正規表現が書けるようになったら使う」のではなく、
「正規表現を書けるようになるために使おう」!

「正規表現 × 検索オプション」

正規表現は、InDesignの「検索と置換」でも使えます。

正規表現置換では、検索パターンだけでなく置換後のパターン記述にもメタ文字が使えるので、積極的に利用したい機能ですが、ひとつ押さえておきたい注意点があります。

InDesignの「検索と置換」のダイアログには、「検索オプション」に「カナを区別」「全角・半角を区別」のボタンがあります。

この「検索オプション」は、正規表現検索と併用して使えます。

例えば、「(段落|文字|正規表現)スタイル」という正規表現だけでは、ひらがなの「すたいる」や半角の「スタイル」にはマッチしませんが、「カナを区別」「全角・半角を区別」をオフにすると、「段落すたいる」にも「段落スタイル」にもマッチします。

正規表現検索では、メタ文字を書くことばかりに注意が向きがちですが、「検索オプション」と併用すると、簡単な記述で目的が達成できるかもしれません。

InDesign:「検索と置換」ダイアログの正規表現置換に、「カナを区別」「全角・半角を区別」のオプションを組み合わせている例。
InDesign:「検索と置換」ダイアログの正規表現置換に、「カナを区別」「全角・半角を区別」のオプションを組み合わせて、「カナ・かな」「全角・半角」も区別なく検索できている例。

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正規表現を書く上で大切なこと

気づく力

正規表現を書く上で最も大切なことは、たくさんのメタ文字を覚えることではありません。
大切なのは「検索条件を的確なパターンに落とし込む気づき」です。

例えば、郵便番号の「000-0000」という形式を正規表現で検索したいとき、「3桁数字、ハイフン、4桁数字が順に並んでいるパターン」とだけ考えてしまうと、「03-1234-5678」という電話番号があったなら、後半部分の「234-5678」にもマッチしてしまいます。

これではいけませんから、例えば「『〒』や『郵便番号』という文字に続く」とか「段落の先頭」などのパターンを追加したり、あるいは「『3桁数字、ハイフン、4桁数字』の並びの前は数字ではない」などとする必要があるかもしれません。

正規表現の書き方は、まず目的の文字に「マッチする条件」を的確に導き出せたあとで、その条件のメタ文字での記述方法を調べて書き上げれば良いのです。

正規表現一覧の利用

InDesignで使える正規表現は、市川せうぞーさんの正規表現一覧が参考になります。
対応バージョンはCS3なので少し古いですが、InDesignだけの拡張機能のメタ文字も載っています。

まずはこの正規表現一覧の、各メタ文字に対する「意味」の欄をサラッと読んで、「正規表現ってこんなことを検索できるんだ!」という知識を頭の隅に入れてみてください。

「正規表現でどんな検索ができるのか」を知っておくことは、より良い検索パターンに気づくための大きな助けになります

簡潔にわかりやすく表現する力

その次の段階で大切なことは、「気づいたパターンをできるだけ簡潔に表現する力」です。

メタ文字は複雑にならざるを得ない場合が多くありますが、複雑なパターンは、後で解読するのが大変です。

さらに、複雑になるとバグが潜む可能性も高まります。

複雑なパターンを解読して、バグを解消する作業を想像してみて下さい。
自分が書いた正規表現でさえ、複雑なパターンは後から解読するのは大変ですよ…

小さく区切って実行する

正規表現スタイルを使ったメタ文字表記の練習に慣れてきたら、普段の「検索・置換」で使う機会も増えると思います。

「簡潔にわかりやすく書きましょう」といっても、そもそも正規表現は可読性が低いですし、簡潔に書いても思わぬバグが潜むことがあります。

検索するだけなら被害は小さく済むかもしれませんが、大幅な一括置換の保存後に間違いに気づいて後戻りできなくなることだけは避けねばなりません。

そのリスク回避のために、最低でもオススメしたいのは次の2つです。
「オススメ」というか、これは「常識」です。

大量の一括置換後の事故防止のためにやっておきたいこと
  • 置換前にバックアップをとる
  • 段階的に分けて置換する

これは、正規表現を使った場合だけに当てはまることではありませんが、正規表現を使うと、間違った置換に気づきにくいことも少なくないので、より慎重になる必要があります。

バックアップはどんな場合でも最大の保険となり得ますが、置換要素を数回に分けて実行するという方法も併用すると、どの時点の正規表現が間違っていたのかが特定しやすくなります。

リプちん

正規表現を使った大幅な置換は、丁寧に保険をかけて実行してね。

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柱はテキスト変数で自動作成:レアケースの対処法も紹介! https://dtpscriptin.com/text-variable-hashira/ https://dtpscriptin.com/text-variable-hashira/#respond Mon, 20 Feb 2023 07:13:09 +0000 https://dtpscriptin.com/?p=11815

InDesignで、テキスト変数を使った「柱(はしら)」の作り方を解説します。 InDesignでは、親ページにテキスト変数で「柱」を作成しておけば、あとはInDesignが自動で、本文から柱文字を生成し、必要な箇所で切 […]]]>

InDesignで、テキスト変数を使った「柱(はしら)」の作り方を解説します。

InDesignでは、親ページにテキスト変数で「柱」を作成しておけば、あとはInDesignが自動で、本文から柱文字を生成し、必要な箇所で切り替えてくれます。

この記事を読めば、テキスト変数で「柱」を作る達人になれます。ぜったい。

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InDesignの柱作成の概要

InDesignで柱を自動生成させるには、柱を表示するテキストフレームに「特定の段落スタイルと紐付けされたテキスト変数」を挿入しておきます。

InDesignの柱作成の手順
  1. 柱に表示する見出し行などに段落スタイルを適用する。
  2. 1の段落スタイルを「テキスト変数」に設定する。
  3. 親ページにテキストフレームを作り、2の「テキスト変数」を挿入する。

イレギュラーな柱の表示パターンに対応する方法は、この記事の最後「イレギュラーな柱パターンに対応する」にまとめました。

ここからは、具体的な操作方法をInDesignの画面を示しながら解説します。

テキスト変数を使った柱には、文字スタイルを使うこともできます。
この記事内の後半「柱作成の手順:文字スタイル版」で解説しています。

柱作成の手順:段落スタイル版

まずはサンプルドキュメントとして、上記の百人一首の「詠み人」と「歌」を表示したページを、InDesignで作成してあります。

柱には、本文中の各ページで先頭に出てくる「詠み人」(「天智天皇」「中納言家持」などの文字)を表示することにします。

STEP
段落スタイルの作成と適用

まず、柱として表示したい文字の段落に、段落スタイル「詠み人」を適用します。

注意して欲しいのは、段落スタイルを適用しておく箇所は、「天智天皇」と「中納言家持」の段落だけではダメ、ということです。

なぜなら、もし段落の追加・削除などで行が移動したら、今2番目に表示されている「持統天皇」を柱に表示すべき状況になるかもしれません。

そうした状況になっても、適切な文字を柱に自動表示するために、全ての「詠み人」に同じ段落スタイル「詠み人」を適用しておく必要があるのです。

また、この段落スタイル「詠み人」は、柱に表示しない段落に適用してはいけません

STEP
テキスト変数の作成

次に、InDesignのメニューバーから、テキスト変数を作っていきます。

メニューの[書式]ー[テキスト変数]ー[変数を管理…]をクリックして、「テキスト変数」ダイアログを開きます。

「テキスト変数」ダイアログを開くと、画面左側に8種類の設定サンプルがデフォルトで表示されます。

この中から、柱の設定サンプル「ランニングヘッド・柱」を選択し、「新規…」をクリックします。

「テキスト変数」ダイアログの左側に表示されているのは、テキスト変数で作ることのできる変数の種類ごとのサンプルです。

このサンプルを直接編集してもいいのですが、慣れないうちはいつでも参考に見れるように、サンプルは残しておくのがオススメです。

「新規…」➡︎サンプル設定は残したままで、サンプルの設定を引き継いだ新たなテキスト変数を作成
「編集…」➡サンプル設定を編集

新たにテキスト変数を作ると、左側の一覧の中に表示されます。

「新規テキスト変数」のダイアログで、まず「名前:」の欄でテキスト変数の名前をつけます。
ここでは、「柱:詠み人」とします。

種類:」は、サンプル設定を引き継いでいるので、このまま「ランニングヘッド・柱(段落スタイル)」でOK。

次の「スタイル:」では、先に作成した段落スタイル「詠み人」を選びます。

使用:」の「ページ先頭」の意味は、「本文ページの一番最初に出てきた段落スタイル『詠み人』の文字を使用する」という意味です。

これで「OK」すれば、今回の柱で使うテキスト変数が完成です。

「テキスト変数」ダイアログボックスに、「柱:詠み人」が新たに作成されました。

STEP
親ページにテキスト変数を挿入

次に、親ページを表示して、柱を表示するテキストフレームを作ります。

テキストフレームを作る場所は「親ページ」です。本文ページではありません。

作成したテキストフレームに挿入カーソルを立てて、メニューの[書式]ー[テキスト変数]-[変数を挿入]で「柱:詠み人」クリックします。

テキスト変数の挿入は、「変数を管理」ダイアログから「柱:詠み人」を選んで「挿入ボタン」でも実行できます。

この場合も、挿入するテキストフレームに挿入カーソルを立てておかないと、「挿入ボタン」は押せません。

InDesignの「テキスト変数」ダイアログ。

テキスト変数が挿入されると、下記のような < > で囲まれた文字が表示されます。
< > 内の文字は作成したテキスト変数の名前です。

テキスト変数が挿入できたら、柱としての体裁を整えます。

テキスト変数は、本文ページから単に文字を抜き出しているだけなので、本文の文字サイズなどの体裁は受け継がれません。

柱文字の体裁は、親ページのテキストフレームで普通の段落と同じように設定できます。

ここでは、「柱」という段落スタイルを作って適用しました。(右ページは、段落スタイル+右寄せ)

これで、InDesignドキュメントでの柱の設定が完了です。

本文ページを表示すると、各ページの先頭の「詠み人」が柱に表示されています。

試しに、「天智天皇」を段落ごと削除してみてください。
柱文字も、ページ先頭の「詠み人」に自動的に変更されます。

画面表示はすぐに反映されないこともありますが、スクロールや表示倍率の変更で柱を再表示すると、画面がリフレッシュされて反映されたことが確認できます。

「改行だけの行」には要注意

InDesignで、段落スタイルを使ったテキスト変数で柱を作成した場合、本文で改行だけの行に対象の段落スタイルが適用されていると、下図のように柱表示は思うような結果になりません。

InDesignのテキスト変数で段落スタイルを使った柱表示。

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柱作成の手順:文字スタイル版

テキスト変数を使った柱には、段落スタイルだけでなく、文字スタイルを使うこともできます。

例として、「詠み人」の行に「よみ」を追加して、この「よみ」を柱に表示してみます。
文字スタイル「詠み人よみ」を適用しました。

文字スタイルの文字を柱を表示する手順は、段落スタイルと同様です。

違う点は、テキスト変数を作成する際の「種類:」に「ランニングヘッド・柱(文字スタイル)」を選び、「スタイル:」に対象の文字スタイルを選ぶ点だけです。

正規表現スタイル内の文字スタイルは柱にならない!

「ランニングヘッド・柱(文字スタイル)」を使った場合、正規表現スタイルで適用されている文字スタイルは柱として認識しません。

文字スタイルを使いたい場合は、文字スタイルを直接適用しておく必要があります。(InDesign2023で確認)

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本文の文字が修正されたら…!?

テキスト変数を使った柱は、本文ページの文字を修正すると、柱にも自動で反映されます。

段落を削除した場合と同様に、文字修正の場合も画面スクロールやズームなどすると、表示がリフレッシュされて反映されたことが確認できます。

ページ内先頭と最後を連結表示する

柱を、書籍巻末の索引ページなどに表示する場合は、あいうえお順やアルファベット順で「あーえ」や「AーG」というように、そのページの始まりと終わりを連結して柱文字にしたいことがあります。

その場合は、「ページの先頭」と「ページの最後」の2つのテキスト変数を作って、テキストフレームに並べて挿入します。

以下、実際にやってみます。

まず、先に作った「柱:詠み人」をもとにして「柱:詠み人:最後」を新規作成します。

「新規テキスト変数」のダイアログで、名前を「柱:詠み人:最後」、使用を「ページの最後」とします。

スタイルは、先頭も最後も同じスタイルが適用された段落を使うので「詠み人」のままです。

先行テキスト:」では、先頭と最後の文字をつなぐ文字として「ENダッシュ」を選びました。
この「先行テキスト:」には、キーボードから一般的な文字を入力することもできます。

つぎに、親ページに移動してテキスト変数を以下のように挿入します。

本文ページで、表示状態を確認すると、各ページの先頭と最後が、ENダッシュで連結表示されているのがわかります。

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イレギュラーな柱パターンの対処法

見開き単位で片側ページに表示する

テキスト変数が本文から柱として拾う文字は、テキスト変数の入ったテキストフレームが置かれているページの「先頭」または「最後」の文字です。

右ページの情報しか表示されない

ですから基本的には、見開きの片側ページに、見開き単位の先頭と最後の文字の両方を表示することはできません

でも、以下のようにちょっと工夫すると、見開き単位の先頭と最後を、片側ページに表示することができます。

テキストフレームの位置は説明上わかりやすいように、上下をずらして配置しています

ポイントは、「テキスト変数の入ったテキストフレームの中心が、柱文字を拾いたいページになるように配置する」です。

実際には、こうした表示の仕方はあまりないと思いますが、テキスト変数が拾ってくる文字は「テキストフレームの中心の位置に影響する」ことを覚えておくと、イレギュラーなパターンにもうまく対応できるかもしれません。

テキストフレームの中心があるページの情報が柱に表示される

柱を表示したくないページ

一部のページだけ柱を非表示にする方法3つ
  • 柱のない親ページを作成して、本文ページに適用する
  • 本文ページに、柱のテキストフレームをオーバーライドして「テキストフレームを削除」する
  • 本文ページに、柱のテキストフレームをオーバーライドして「テキスト変数を削除」する

テキスト変数を使って作成した柱は、ページ途中に柱を表示したくないページがあったとしても、適用した親ページ通りに、一律に表示されてしまいます。

そういうときは、柱のテキストフレームのない親ページを作成して本文ページに適用するか、あるいは親ページから柱のテキストフレームをオーバーライドして削除するなどして対応します。

テキストフレームをオーバーライドして削除する場合は、テキストフレームごと削除する以外にも、テキストフレームは残したままで、テキスト変数の文字部分だけを削除することもできます。

テキストフレームをオーバーライドしただけなら、テキスト変数の柱の役割は親ページのときと変わりません。

どちらにしろ、テキスト変数の設定で「特定のページに柱を出さない」という設定はできないので、本文ページ側で対処するしか方法はありません。

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柱(はしら)とは?

ところで、「柱(はしら)ってなに?」っていう人のために、柱について少し解説します。 

柱(はしら)とは、冊子のページ上部などに、章タイトルや本文中の見出し文字など、そのページの内容が簡潔にわかるよう表示された部分のことを言います。

書籍の「柱」の例
柱文字は、本文の章や見出しなどが変わったら変更する。
改ページ後も同じ章なら、前ページと同じ柱を表示する。

柱は、本文内容と合致していなければいけません。

ですから例えば、柱に章題や節見出しを表示するのなら、「本文の途中で新しい章題や節見出しが出てきたら、そのタイミングで柱文字も変更」し、「次の新たな章が出てくるまでは引き続き同じ文字を表示」するというのが、一般的な柱の表示の仕方です。

この、「本文と柱とを合致させる」という作業を、本文のページで一つ一つやっていたら膨大な作業とリスクが発生します。

InDesignではテキスト変数の機能を使うと、ミスの起きやすい柱作成を自動で行なってくれるのです。

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https://dtpscriptin.com/text-variable-hashira/feed/ 0
段落に囲み罫・背景色をつける超簡単ワザ/マイター・ラウンド・ベベルの使い分け https://dtpscriptin.com/enclosing-paragraph/ https://dtpscriptin.com/enclosing-paragraph/#respond Mon, 09 Jan 2023 06:05:53 +0000 https://dtpscriptin.com/?p=11609

InDesign CC2018からは、「段落の囲み罫と背景色」という機能があります。 InDesignのこの機能は「段落全体」に対する装飾なので、文章中の任意の文字に設定するということはできませんが、「段落内の文字部分」 […]]]>

InDesign CC2018からは、「段落の囲み罫と背景色」という機能があります。

InDesignのこの機能は「段落全体」に対する装飾なので、文章中の任意の文字に設定するということはできませんが、「段落内の文字部分」のみを囲んだり、「段落全体の背景」にオブジェクトを作成するということが簡単にできるようになりました。

文中の一部の文字に囲み罫や背景色をつける方法は、こちら

段落に囲み罫をつける

InDesignで段落に囲み罫をつけるには、[段落パネル]のパネルメニューから「段落の囲み罫と背景色」を選びます。

InDesignの段落スタイルパネルから「段落の囲み罫と背景色…」を選ぶ

下記の例は、行全体をベタ罫線で囲んだスタンダードな囲み罫の設定方法です。

Indesign:「段落の囲み罫と背景色」のダイアログで「囲み罫」タブを選ぶ

以下に、設定内容を細かく見ていきます。

囲み罫の範囲:「段」と「テキスト」

囲む範囲「段」と「テキスト」の違い
  • 「段」:行長いっぱいの囲み罫
  • 「テキスト」:段落の文字部分のみの囲み罫

段落の囲み罫は、「段落全体を囲む」または「段落の文字部分のみを囲む」のどちらかを選ぶことができます。

「段」を選んだ場合は、常に行長いっぱいの囲み罫が描かれますが、「テキスト」を選んだ場合には文字部分が囲みの対象となるので、「テキスト」の場合は文字数によって囲み罫の大きさも可変します。

どちらの場合も、対象の行または文字からのオフセット値を上下左右のそれぞれで設定できます。

「段」に対して囲み罫をつける場合は、線幅の半分がテキストフレームからはみ出すので、オフセット値に線幅の半分をマイナス指定すると、囲み罫をテキストフレーム内に納めることができます。

InDesign:「段落の囲み罫と背景色」で囲み範囲を「段」か「テキスト」かを選ぶ
「幅」が「段」のときは段落全体を囲む
InDesign:「段落の囲み罫と背景色」で囲み範囲を「テキスト」にすると、文字部分のみが囲み罫の対象になる
文字部分のみを囲むときは「テキスト」

線の「角の形状:マイター・ラウンド・ベベル」

線の「角の形状」の「角」とは「線同士が結合する箇所」のことです。
角飾りの「シェイプ」のことではありません。

角の形状は、「マイター結合」「ラウンド結合」「ベベル結合」の3パターンから選ぶことができます。

InDesign:「段落の囲み罫と背景色」で選べる「角の形状」は「マイター結合」「ラウンド結合」「ベベル結合」の3種

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線の「線端」

InDesign:「段落の囲み罫と背景色」で線の線端が適用される囲み罫のパターン
(左)点線を丸型線端にした場合   (右)ベタ罫線で丸型線端にして、上辺を引かない場合

「線端」は、ベタ罫線で四方を囲んだ場合はどれを選んでも仕上がりに違いはありませんが、点線や波状罫を使うと、線の切れ目がラウンド状になるので、その効果がわかります。

また、囲み罫の上下左右の罫線のうち、どれかを線幅ゼロにした場合の線端にも、選択した線端の形状が適用されます。

線端の形状は、四辺で異なる線幅を指定したときは選ぶことはできません。

角のサイズとシェイプ

角(四隅)のシェイプ(形状)は通常のコーナーのほかに5種類が用意されています。

シェイプは、種類も大きさも四隅のそれぞれで選ぶことができます。

InDesign:「段落の囲み罫と背景色」で選べるシェイプは「飾り」「面取り」「角(内側)」「角丸(内側)」「角丸(外側)」「なし」の6種類
シェイプの種類は、コーナーごとに異なる種類を選ぶこともできる

また、シェイプの角にも「マイター結合」「ラウンド結合」「ベベル結合」の設定がいきるので、組み合わせ方によって多彩なカタチの枠囲みを作ることができます。

下の例では、「点」で線を引き、間隔カラーで点と点の間に色をつけていますが、「角の形状」を「マイター結合(左)」から「ラウンド結合(右)」にしてみると、デザインの印象が少し変わります。

InDesign:「段落の囲み罫と背景色」で点(句点)の間隔カラーの「角の形状」をラウンドにした例
(左)マイター結合、 (右)ラウンド結合

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オフセット

「幅:」が「段」のときの左右方向のオフセットの基準位置は、「テキストフレームの左端または右端」
「幅:」が「テキスト」のときの左右方向のオフセットの基準位置は、
「先頭文字の左端」または「行末文字の右端」

オフセットでは、文字と罫線との距離を設定します。

左右方向のオフセットの基準となる位置は、「幅:」が「段」なら「テキストフレームの左端」と「テキストフレームの右端」。
「幅:」が「テキスト」なら、「先頭文字の左端」と「行末文字の右端」です。

一方で、上下方向のオフセットは、文字のどの位置を基準にするかを選ぶことができます。
初期値は「仮想ボディの下 / 右」です。

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背景色をつける

InDesignで段落に背景色をつけるには、「段落の囲み罫と背景色」ダイアログ画面から「背景色」のタブを選びます。

背景色でも、囲み罫と同様の「角のサイズとシェイプ」の設定ができます。
オフセットの設定も、囲み罫と同じです。

InDesign「段落の囲み罫と背景色」:左下と右上だけを「飾り」にした例
コーナーごとにシェイプの変更が可能
InDesign「段落の囲み罫と背景色」:四隅のシェイプを「面取り」にし、サイズを最大にして菱形背景にした例
「面取り」でサイズを最大にすると菱形ができる
InDesign「段落の囲み罫と背景色」:右側の上下のみ「面取り」にして、鉛筆型の背景にした例

囲み罫と背景色の同時設定

InDesignの「段落の囲み罫と背景色」では、囲み罫と背景色を同時に設定することができます。
同時に設定する際、背景色は囲み罫線の下に描かれます。

InDesign「段落の囲み罫と背景色」:囲み罫と背景色を同時に設定した例。 背景は囲み系の背面に描かれ、重ね順は変更できない。

このように、InDesignの機能のみで多彩な囲み枠を作ることができます。

InDesignCC2018より前は、デザイン性を重視した紙面を作るにはIllustratorなどでオブジェクトを作って貼り込む必要がありました。

それが今では、InDesignだけで様々な装飾が簡単にできるので、色々な設定を組み合わせて作ってみたら、思いもよらない面白い装飾が出来上がるかもしれません。

手軽に試せるので、ぜひ。

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